前回は週初にもう一・二波乱あってもおかしくないと書いたのですが、早速その夜のNY市場から大波乱が始まってしまいました。
パニックでドル円も116円台を付けましたが、この時に日経平均先物も17,200円近辺まで下がっていたと思います。
週初は異常なボラティリティでしたが、ボラは高いままに反転して週末には19,100近辺で引けたので、現物では付けてない月曜夜の底からは2千円近く戻したことになります。
さて、今回の暴落でも専門家・プロ・アナリストと称する方々からこのようなアドバイスがいくつか聞かれました。
「どこまで下がるかはわからない。底を確認してから買いで入っても遅くないし、その方が良い。」
一見とても親切なアドバイスのように聞こえますが、私はいつも違和感を覚えます。
底をどうやって確認するのか?
過去になってチャートを振り返って初めてわかるんじゃないの?
大底はおおソコだったのかと!?
底確認のイメージって、日経平均で言えば週末には19,000円台を回復して暴落から1週間経った今週初めから買いに入るイメージでしょうが、19,000円で買うならちょっとした押し目に過ぎませんよね。
もうそこまで上がっちゃった訳だし、確認してから買うと美味しくなく遅いし、今度は二番底へと下降していく恐怖も湧いてきちゃう。
週の途中で中国の利下げ発表などの対応策を待って底判断するのも過去にならなければわからないし、相場に張り付きのプロでなければタイミング勝負も出来ない。
結局、月曜夜のNYダウが1000ドル安やドル116円台突入などの素人でも気付くビッグニュースヘッドラインに反応して、落ちるナイフかも知れないが掴みに行った人が少なくとも現時点では勝者です。
ただこれも結果論で、今回のケースで現時点の損益で言えば・・という条件付です。
暴落時の対応ってなかなかマニュアル化するのは難しいし、各々が体験してみて教訓を学んで自分なりに整理して次に備えるしかないですよね。
確かなことは、上がり続けるチャートや専門家の煽り意見を鵜呑みにして日経2万円台で焦って買いを入れて、大暴落で1万8千円を割ると恐怖で売り投げてしまうタイプは絶対に儲からないでしょう。
底を確認してから買えってのは優しいアドバイスに見えて、実はど素人に神業を要求している不思議なアドバイスです!?
それが出来るなら誰でも皆絶対に儲かるのですが、自分にも出来ない黒帯技をシモジモの者に要求しているのではないでしょうか!?
リーマンショックも歴史的な暴落と共に記憶されていますが、NYダウが底を付けたのは破綻時の08年9月ではなく半年後の09年3月です。
底を確認するのは簡単じゃないし、それが出来る人はきっと天井も確認できて買いでも売りでも大儲けできる人だからアドバイスは必要ない!?
現在進行形で大底はおおソコだったのかと振り返ることは凡人には出来ない!
