後発故にどれも他ファンドを凌駕する低コストで攻めていますが(詳細は以下PDF↓)、例によって新興国株式インデックスファンド1本に絞って書きます。
http://www.daiwa-am.co.jp/system/files/press/press_20160825_60072.pdf
iFree新興国株式インデックスファンドもシリーズ他商品と同様に特筆すべきは「低コスト」ですが、信託報酬はなんと年率0.3672%(税抜き0.34%)です!
これはたわら新興国の0.5348%(税抜0.495%)を0.15%超も下回り、もちろんiFreeが日本最安の新興国株インデックスファンドになります!
しかしながら、MSCI指数をベンチマークする他新興国株インデックスファンドとは異なり「FTSE RAFI エマージングインデックス(円換算)の動きに連動させる」点は要注意です。
いわゆるファンダメンタルインデックスであり、4指標(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)でスコアを算出し上位350銘柄を選定してインデックスを構成するとのこと。
また、MSCI指数は構成国が23カ国に対してFTSE RAFIは13カ国と少ない。
構成比1%程度の小国「あり・なし」はパフォーマンスに与える影響は「なし・なし」ですが、MSCIでは構成比上位の韓国がFTSEでは含まれていないことは大きなポイントです。
それよりも影響が大きいと思われる最注目ポイントはブラジルのシェア相違!
7月時点のFTSE RAFI国別構成比では中国を抑えてブラジルが25%程度を占めてシェア1位です!
MSCIエマージング指数ではブラジルのシェアが10%以下なので、この差はパフォーマンスに与える影響も大きいと思われます。
(中国・インド・ロシアもシェアは異なるが数%程度の差はブラジルの前では無意味!?)
近年FTSE RAFIエマージング指数のパフォーマンスが悪い理由をファンダメンタル選定が純粋なインデックスに負けていると考えるのは早計でしょう。
ざっと見た印象で検証はしていませんが、2011年からパフォーマンスの悪かったブラジル株価指数の影響が大きそうです。
FTSE RAFI指数の構成比25%をボベスパ指数に置き換えれば説明がつきそうです。
これがメリットかデメリットかは人によって判断が分かれるでしょう。
私などはバカ高い信託報酬2%程度のブラジル国アクティブ投信を0.3%台のファンダメンタルインデックス投信で代替出来ると考えます。
また、そもそも新興国株指数は歪みが大きく業種も金融に偏りがちで、例えば韓国を外す・外さない、中国A株指数を含める・含めない等の判断でもパフォーマンスは大きく変わってきます。
会議室で他人が毎年揉めながら決めている適当な判断に委ねて、MSCIエマージング指数1本で自分は新興国に広く正しく分散投資していると勘違いする方が実は間違った集中投資ですがな!?
ということで、信託報酬年0.1%程度の違いよりも、日本最安の新興国株インデックスだからと言うよりも、MSCIとは異なるインデックスで新興国株ファンドを低コストで出して来たことで「iFree 新興国株式インデックス」を評価し注目したいと思います!
揶揄すれば、韓国が外れ上位2カ国でシェア50%近くを占めるブラジル・中国株式ファンド!
でも裏を返せば、ブラジル・中国メインで他11カ国を含み信託報酬0.3%台の魅力的な新興国株ファンド!
別の観点で注目するのは何故身内の大和証券で扱わないのかではなく(言わずもがなだし!?)、SBI証券の投信マイレージサービスで「たわら新興国株は対象」なのに「iFree新興国株は対象外」とするか否かですね!?
