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2017年09月25日

積立NISAという「毒」が投資信託の高コスト体質という「毒」を制す!?

2018年から積立(つみたて)NISAが始まりますが。盛り上がっているような?いないような?
私は以前も書きましたが、この制度には必ずしも賛同はしてません。
まず「積立」という簡単な漢字を「つみたて」と平仮名にして制度名にしてしまうことから、利用者をどう見てるかがわかるような!?

それは置いておいてケチを付ければキリがありませんが、NISA制度全体を複雑にすることと、官が箸の上げ下ろしにまで口を出し「正しさ」の押し付けがましさを感じるからです。
基本的に現行NISA継続予定なので積立の細かい条件まで見ていませんでしたが、金融庁がここまで細かな要件を定めていることに驚きと少々の嫌気を感じます。

例えば、インデックス投信(ETF)の対象指数まで金融庁が指定していることとか。
国別には日本(日経平均やTOPIX)と米国(S&P500)の指数は買えるが、その他全ての国毎指数を認めないのは何故なのか?
いわゆる「インデックス投資」には必要ないし、あっても分散の害にしかならいから?
個人の勝手な思想で押し付けではないのか?
それを何故金融庁が代弁代行して全国民に「正義の縛り」を押し付けるのか?
自分たちが積立にとって何が「正しい」と判断できる立場にあると考えるのは傲慢では?

他にも突っ込み所は山ほどありますが、また別の機会にでも。
良い面に目を向ければ、来年から始まる積立NISA制度が投資信託の信託報酬引き下げを促進させていることも事実。

これは全投資信託のうちで積立NISA要件を満たす1〜2%に含めて貰うための引き下げだけではありません。
インデックス投信は信託報酬の要件が国内0.5%・海外0.75%以下なので、多くは引き下げなくても現状維持で対象になります。
今インデックス投信で起こっている国内0.1%台、先進国0.2%台、新興国0.3%台レベルの信託報酬最安競争は積立NISAの中で商品選択されるための競争でしょう。

確かに20年継続してくれるなら利幅ギリギリまで下げてもトータルではペイすると考えれるかも知れません?
証券会社にとっても自分たちの取り分が雀の涙ほどでも口座開設のキッカケになったり、20年解約されずに継続取引される可能性も高く、その間に他商品へと誘うことも出来れば積立NISA自体は赤字の持ち出しでも積極的に売ろうと考えるでしょう。
それによって、積立NISAを利用しない人も低信託報酬の投資信託を通常NISA口座や特定・一般口座でも売買できるようになり「漁夫の利」を得られてハッピーですね!?

通常NISAが始まる時もそうでしたが、その制度自体は儲からないしシステム対応や事務作業等のコストが掛かっても、競争上やらざるを得ないしどうせやるならエサにして顧客を獲得しようと躍起になります。
積立NISA用に低コストの投信を投入して来る運用会社があれば、既存投信も積立NISAという影響の読めない「小さな箱庭の競争」の為であっても引き下げて対抗する会社も出て来ます。
これによって、日本における比較的高コストの投資信託が全体的に下がってくれば金融庁の目的も果たされるかも知れません。

何が言いたいかというと、業界の高コスト投信という「毒」が金融庁による強引な積立NISA制度という「毒」によって制されるのかも知れません。
「毒をもって毒を制す」という荒療治も必要(悪?)かも知れませんね!
積立NISAを利用しない人も毒の消された果実を得られるのだとしたら!?
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posted by 韋駄天太助 at 11:20 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月19日

祝!ブラジルのボベスパ指数がリーマン前の史上最高値を9年ぶり更新!

2つ前のエントリーで目前とは書きましたが、本当にブラジルのボベスパ指数が史上最高値を更新しました!
先週の11日に終値74319を付けて、リーマンショック前の2008年5月に付けた記録を9年4カ月ぶりに塗り替えました!

ブラジルはリーマン後にもいち早い株価回復を見せて、2010年にも絶好調で最高値更新しちゃうよ詐欺があってそこから苦行の始まりだったので、今回も疑いの目で見ていましたが、18日には75990まで上昇して完全に上抜けたとも見えるような見えないような?

11日の最高値更新もテメル大統領の汚職疑惑を告発した食肉会社の元幹部が身柄を拘束されてのテメル改革進展期待です!?
なんともブラジルらしい?ポジティブというよりネガティブの減少で最高値を更新!
ブラジル株価上昇の理由に「汚職」「賄賂」「身柄拘束」「弾劾裁判」「逮捕」なんて言葉が並ばずに、ポジティブだけでハードルを越えられないものか!?

短期的にも2016年初からの1年9カ月というスパンでも急ピッチな上昇なので、大き目の調整があれば再び2008年の73000台は割り込む可能性もあると思いますが、もう大きな壁と意識されることもないでしょう。
9年も修行したのだし、その間にサッカーW杯や五輪という大きなイベントもあって、何年ものマイナス成長期間も頑張ってプラスに転換し、ブラジルもきっと成長したでしょう!?

その経験を活かして、ここはもう帰って来ない発射台としてボベスパ10万を目指して飛躍せよ!
取り敢えず、祝!9年ぶりの最高値更新!
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posted by 韋駄天太助 at 10:47 | Comment(0) | BRICs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月11日

金融庁の平成30年度税制改正要望!小粒だか目玉は投資信託の内外二重課税調整?

金融庁の平成30年度税制改正要望が公表されていますが、今年は大きな改正要望はないかな?
(PDF → http://www.fsa.go.jp/news/29/sonota/20170831/20170831.pdf

●NISAの口座開設時に即日買付を可能とする
口座開設が1000万口座に達したが未稼働が多いのは開設の当日に買い付けが出来ずに意欲を失うからという分析は本気で言っているのか疑問ですが(笑)、利便性向上は良いことですね。
それによって稼働率が目に見えて上昇するとも思えませんが・・。

●NISAロールオーバー時に特段の手続きなく特定口座へ移行できることとする
現状ではロールオーバーを希望しない場合で意思表示がなければ一般口座に移管されるようです。
(へー、そうなんだと初めて知りましたが[笑])
これをデフォルトなら特定口座が選択されるように変更されるようですが、特定口座を保有している大多数が一般口座への移行は望まないでしょうし、手続きを忘れることもあるから良いことですね。

●NISAの恒久化
10年間で平成35年までの時限措置であるNISA制度恒久化を昨年から引き続きの要望ですが、今年も要望は通らず却下もされずに意思表示なく保留なんでしょうね。
最終的には何らかの形で延長はされるとは思いますが、きっと平成35年で終了は出来ないでしょう。
積み立てNISAへの統合一本化?仕組みが違い過ぎて通常NISA終了と同じだからそれも難しいかな?

●公募投資信託等の内外二重課税の調整
小粒な今年の要望の中でも目玉はこれかな?
「公募投資信託等を経由して支払った外国税を、国内で支払う源泉所得税から控除できる
ようにするなど、内外二重課税の調整措置を講じること」
投資信託は外国で配当課税されても国内投資家に支払う分配金にも源泉所得税が掛かり二重課税となっているが、これを調整可能とする措置。

これを投資家が確定申告で取り戻すのではなく源泉所得税の中で調整して分配してくれれば手間も掛からず受け取りも増えて結構なことですね。
でも、特別分配金(含み損だから課税されない場合)なら外国税分を加算して分配してくれるのだろうか?
更には、外国で源泉課税された配当金は受け取っているが投資信託が分配金を出さない場合(つまり外国で課税されなければ基準価額が高くなり含み益が増える筈)は考慮されずなのか?
この辺の細かい所が不明ですが、方向性としては良いことですね。

●金融所得課税の一体化
毎年言い続けている項目ですね。ゼロ金利の預貯金との一体課税はどうでもいいですが、FXやCFD等とも損益通算されて一体化されれば良いですね。

あくまで金融庁からの要望なので、これら全てが税制改正に反映される訳ではなく妥協した結果となる訳ですが、それ程反対されるような内容もなくNISA恒久化と一体課税はいつものスルーで他は通りそうですけどね。
どうなりますか?
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posted by 韋駄天太助 at 10:37 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月04日

低迷を続けたブラジルのボベスパ指数が9年ぶり最高値更新?支持率5%の大統領頑張れ!

ブラジルの株価は堅調に推移し、ボベスパ指数は先週金曜日に場中の高値で72216、終値でも71923を付けました。
8月22日に7万の大台を越えてからも勢いが止まらず、なんと9年越しで史上最高値の更新も秒読み段階に入って来ました!
(と、期待すると何年もの低迷に入るのがブラジルなのですが!?)

ボベスパ指数がリーマンショック前に付けた最高値は場中で2008年5月29日の73920、終値ベースでは2008年5月30日の73516です。
嘘でも冗談でもなく、終値がたった2.2%の上昇で終われば苦節約10年(サバ読み過ぎで本当は9年3カ月)ぶりの史上最高値更新です!

実はボベスパ指数がリーマン後に最高値へ迫ったのは今回が初めてではありません。
2008年10月の大暴落では下髭で一瞬3万割れした指数は新興国の中でもいち早い回復を見せて2010年4月には場中で71989まで戻して最高値更新は時間の問題かと思われました。
しかし、リーマンショックの大きな谷を挟んでダブルトップを形成して、まさかここから6年に渡る右肩下がりが始まるとは・・・。

長期右肩下がりを続けて毎年株価は下がり、2016年1月には4万台も割って37046の安値を付けてこのままリーマンの深い谷すら突き破って沈んでいくかとも思える程でした。
しかし、ここから株価は反転して右肩上がりとなり、6年に及ぶズルズル下落をわずか1年半(サバ読みましたが正確には1年8カ月程度)で取り戻しました!

しかしながら、ブラジルの現状の政治や経済が順調な訳でもありません。
GDP成長率がプラスを示したのまだ2四半期に過ぎず、まだ前期比0.2%増とわずかです。
5月にはテメル大統領の新たな汚職疑惑が報じられ株も為替も大暴落しましたが、それも取り戻して上昇しています。

テメル大統領の支持率はなんと5%(20人に1人!?)まで沈み過去31年で最低の大統領となっていますが、市場のテメルに対する評価はブラジル国民とは正反対です!?
テメルの財政赤字圧縮や年金・労働法改革という不人気政策の推進を市場は評価して最高値まで迫って来ました!

まさに「民主主義は間違っている」のであって、20人に1人しか支持しない大統領がイレギュラーに現れて嫌われついでに国民に痛みを課しても改革を行うことで、ようやく社会は正常に保たれるのかも知れませんね!?
誰だってぬるま湯が心地よいに決まっているし、自分が生きている間は制度が持続可能なら湯に浸かったままでいたいのが平均で凡庸な民意だし、日本もまた然り!?

ということで、前途はいまだに多難ですが最高値更新できる高さまで駆け上がって来たブラジルのボベスパ指数は2度目の正直で達成して今度こそ右肩上がりの上昇を続けてくれ!
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posted by 韋駄天太助 at 14:25 | Comment(0) | BRICs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする