2015年に都内で拠点を構えてたった3年の営業で2018年9月末までに手じまうようです。
理由は外資系らしくドライに、経営資源を堅調な欧州ETFビジネスに割くとのこと。
低コストのETFを提供することは目的ではなく手段であり、米ナスダックに上場して株主に利益で報いることが使命の企業であり、儲からないと判断されれば荷物まとめてサッサとお帰りなるのが外資系だと改めて肝に銘じるべきかも知れません。
しかしながら、ウィズダムツリーはETFを東証に上場させている訳でもなく海外ETFの営業がメインだったと思われ、撤退で大きな影響があるとも言えません。
実際にウィズダムツリーが日本で拠点を構える前から海外ETFは日本で購入可能だった訳で、撤退=日本でのETF提供停止ではないし、撤退後も新たなETFを金融庁に届け出て日本の投資家に提供することは問題ないし継続できるのでしょう。
おそらくマネックス証券で実施しているようなウィズダムツリーETF27銘柄を実質手数料ゼロで売買できるプログラムは日本拠点のセールスがあって実現したと思われ、今後はこのような施策は期待できなくなるのかも知れません・・?
日本ではやれNISAだ積立NISAだiDecoだと制度上の優遇もあり、長期投資が多少浸透し始めている時期に米大手ETFプロバイダーが日本拠点を閉鎖することをネガティブに捉えがちですが、ポジティブな面もあるのかも知れません・・?
ウィズダムツリーは米大手ではあってもトップではなく、日本で扱われている海外ETFも人気があるとは言えず、「黒船」扱いしてあげる必要はないと思います。
単純に見通しが甘くて日本市場での競争に負けて撤退するんだと素直に受け取っても良いと思います!?
iDecoはそもそもETFが扱われていないが、期待していたかも知れない積立NISAであまりにも厳しすぎるETF対象基準は彼らにとって誤算だったかも知れません。
それに加えて、日本では2015年からの3年間でインデックス投信のコストが劇的に下がりETF市場を圧迫した影響も大きいと思います。
3年前は高コストで付け入る隙が大きく見えた日本市場が部分的には米国に負けない低コストまで低廉化が劇的に進んでしまい、ウィズダムツリーの競争力も失われた。
和製のeMAXIS slimやニッセイやたわら等が日本市場で勝ってウィズダムツリーを追いやったという見方も出来ますね!?
ウィズダムツリーも楽天やSBIと組んで、米ETFに100%投資するだけの低コストインデックスファンドを組成すれば日本市場に食い込めたかも知れません・・?
そうは言ってもウィズダムツリーの撤退より、日本では和製・外資関係なくインデックスファンドに対するETFの敗北と存在感の低下の方が気になるので、特に東証上場ETFの巻き返しを期待したいと思います!
