一言で言うと、決済期限のない現行商品を廃止して代わりに年1度だけ決済する新商品を上場すると・・。
取引できる指数もその他の商品性も変わらないけど持ちっ放しで何年でもロールオーバーできるというくりっく株365の利点が消滅します。
持ちっ放しなら年1回は強制決済させて貰うし、嫌ならその前に自分で決済するなりして必要なら自分で再度立て直して下さいね・・ということです。
これは個人的にはとても大きな改悪ですね。
実際に私は何年も持ちっ放しで放置している建玉があるし、これが私にとってくりっく株365最大のメリットでした。
変更の目的は「対象株価指数との価格差を縮小するとともに、スプレッドのタイト化、マーケットメイカーの増加等による流動性の向上などを図る」ためとのこと。
このために以前は金利相当額の適用金利を円金利から対象指数の外貨金利に変更する施策も行っています。
例えば、NYダウなら低金利の円から利上げ過程にあったドルベースに金利が変更されて保有時の金利相当額も大幅に増加しました。
これも対象指数との価格差縮小のために行ったはずですが、それでも目的は果たされず決済期限を作ってリセットする仕組みを導入せざるを得なかったと?
逆に言えば、最初に設計された素晴らしい商品性(円金利しか掛からず決済期限がない)に無理があったということですかね?
海外の株価指数を円金利のコストだけで持ちっ放しに出来ると言うことはETFやインデックス投信よりコスト面で有利だったし、日経225は今でもこれが成り立つのですが年1決済になれば損益が確定するし決済・建て直しの手間や往復手数料も掛かるし、そもそも含み損益での長期保有は不可になってしまう訳ですから。
残念ですが、くりっく株365を他金融商品より選好する理由が見当たらなくなって来ました。
新商品の上場予定が2020年9月で現行商品の上場廃止が2021年3月なので、まだ一年以上先の話なので今すぐどうこうする必要はありません。
ここまで改悪するなら、対象指数との乖離は許容しても現状のままでよいと考える顧客に去られてしまうマイナス面も大きいと思われ、現行の商品性の中で改善する方法や改善できなくてもこのままで進む方向性も再考して頂きたいものです。
くりっく株365の強みとは何なのか?
それを失って、何故投資家が先物・CFDやETF・インデックス投信よりくりっく株365を選好するのか?
