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2021年04月26日

SBI証券が手数料完全無料化布石で25歳以下実質0円に!背景に口座数で猛追する楽天への焦り?

SBI証券が「600万口座口座達成記念」として「20-25歳国内現物手数料実質0円プログラム」を4月20日から開始したので、25歳以下の成人は実質無料で国内現物株を取り引き出来るようになりました。
キャンペーンではなくプログラムとしていますが、予告なく変更又は中止となる場合があるとは注記しているものの期限を明記している訳ではありません。

日経新聞では「顧客層を段階的に拡げて2022年には手数料完全無料化を目指す方針」と報じられているので、プログラムが終了することはなく完全無料化への布石と見て良さそうです。
第一段階としては、手数料減収となる影響も小さく掴めば今後何十年とお金を落としてくれる可能性がある25歳以下にニンジンをぶら下げるのは上手い作戦ですね。

嫉妬の対象にもなりにくく、全世代が待ってれば今後2年でSBI証券が国内株手数料は完全無料化してくれる筈だと良いニュースとして捉えれらます。
この報道を受けてSBIホールディングスの株価は下げましたが(笑)、懸念しているのは安売り減収だけではなく業界の競争激化でネット証券関連株は総じて弱含んだようです。
市場の懸念通りに松井証券と岡三オンライン証券が多少の違いはあるもののSBI国内株手数料25歳以下実質無料への追随を直ぐに発表しました。

楽天証券はまだ方針を発表していませんが、SBI証券は楽天証券が後ろから迫ってくる足音に焦りを感じたのもこのプログラム開始に繋がったと思います!?
このプログラムを「600万口座達成記念」と銘打って始めています。
前々回のエントリーでも書いた通りに楽天証券も昨年12月に500万口座を突破して現状は600万口座に迫っているものと推測されます。

私のこの時に楽天モバイルとの相乗効果による口座数増と推測しましたが、それをほぼ確実にする情報がありました。
楽天銀行は今年1月に国内ネット銀行初の1000万口座を突破しましたが、中の人によると「楽天グループからの送客が非常に強く口座数が伸びている」「通常は1月が口座数伸びのピークだが今年は勢いが2月3月も続いている」とのこと。

グループのどこかは言及していませんが、楽天証券も同様に2月3月も口座数が伸びていたことを勘案すると、同時期に急増していた楽天モバイル新規顧客が銀行や証券も口座開設してくれたお蔭で伸びたと考えるのが自然です。
この時期に楽天証券で口座開設した人の68%が30歳以下で75%が投資初心者だったことも、SBI証券が焦って楽天証券への対抗策として25歳以下に絞って無料プログラムを投入して来た大きな理由だと推測できます。

さて、まだ発表のない楽天証券は国内株25歳以下無料に追随するのでしょうか?
楽天証券は積立で大きなポイントを付与して顧客数を伸ばしてきたし、国内株手数料は大事な収入源で収入減は困るのかも知れませんが(?)、まだ上から目線でSBI証券のお手並み拝見と構えられる立場でもないでしょう。

楽天証券も「600万口座達成記念」で始められれば業界の雄に並んだ感もありますが、そんなに先でもないのでしょうけどね?
楽天証券の対抗策と600万口座突破時期にも注目です!
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posted by 韋駄天太助 at 11:11 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月19日

くりっく株365に延期されていた金・原油ETFが近日上場!?

岡三オンライン証券のページをたまたま見ていたらこんな情報を見つけました。

くりっく株365で、金や原油のETFが取引できるようになります!
近日取引開始予定!
https://www.okasan-online.co.jp/kabu365/gold_oil_etf/

くりっく株365での金・原油ETF取扱い自体は古いニュースなので目新しくもないのですが、ポイントは「近日取扱開始予定」?
私が確認した限りではくりっく株365本家の公式ページにこのような情報はありません。

昨年2月10日に金・原油ETFが10月下旬に上場予定と発表されて、コロナ禍によるマーケットメーカーのシステム対応遅延により上場延期へ変更となり、変更後の上場日は未定のまま情報はアップデートされていないと思います。
同様にくりっく株365を扱っているSBI証券やauカブコム証券も見てみましたが情報はありませんでした。
現時点では岡三オンラインだけの「近日開始」スクープ情報(!?)を信用して良いのでしょうか?

ブローカーが然るべき情報もなく掲載するとも考えられず、くりっく株365の取扱いにも極めて積極的な岡三オンライン証券が公式に情報を入手して掲載の許可も取って一番にリリースしていると考えて良さそうです。
(参考例として、3月9日時点の新商品必要証拠金まで明記してるし)
延期でも1年遅れの9月か10月には始めると思いますが、これを「近日」と表現しては嘘になるので5月頃には取扱開始があるかも知れませんね!?

金・原油ETFの原資産は東証上場のSPDRゴールド・シェアETF(1326)とWTI原油価格連動型上場投信(1671)なんですよね。
どちらも午前9時から翌午前6時(標準時間)まで取引できますが、理論上は米国で取引される金と原油の価格で決まるので、例えば午後11時の信託報酬込み原油ETF(1671)の市場価格にドル円レートを乗じてスプレッドを加えて提示することが可能なんでしょうね?

私はこの商品の金利相当額は東証ETFだから日本円ベースなのか?元は米国だからドルベースなのか?と思っていましたが、
これも岡三オンラインのページで初めて知ったのですが、なんと「ユーロ円TIBOR12カ月物」が金・原油ETFの金利相当額!
なんでやねん?マーケットメーカーが欧州の機関?

ユーロ円TIBOR12カ月物の直近レートは0.109%ですね。
日経225等の株価指数とは違って、金・原油はETFなので信託報酬が掛かるというデメリットはありますが、0.1%強の金利でレバレッジを掛けられるのは利点となりそうですね。

くりっく株365は現状で4種の株価指数しかないので、金でも原油でもETFでもメニューを増やして取引を盛り上げていくことは大事でしょうね。
くりっく株365の金・原油ETF「近日」上場を歓迎します!
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posted by 韋駄天太助 at 11:45 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月12日

楽天証券の口座開設急増でまさかのSBI抜き業界No.1も射程?楽天モバイル効果!?

楽天証券は3月の月間口座開設数が25万を初めて超えたと発表しました。
2021年1月から3月に楽天証券で口座を開設した人の68%が30代以下、45%が女性の方、75%が投資初心者だそうです。

さて、問題です。
楽天証券がこのタイミングでこの客層で大きく顧客数を伸ばしているのは何故でしょう?
コロナ禍の巣ごもり効果、日経平均3万円越え、楽天ポイントでの投資や還元・・。
どれも口座数増に寄与していると思いますが、どれもピンと来ません。

私も答えを知っている訳ではないのですが、見事に同期して思い当たる節が1つありました!
楽天モバイルの契約数推移を見てみましょう。

昨年12月30日に200万回線突破。昨年3月から申込を始めたので約20万回線/月の獲得ペース。
今年1月29日に最安では0円となる段階性料金プランへの変更を発表した効果で急増して3月9日に300万回線突破。ザックリ約50万回線/月の獲得にアップ。
その後も増え続けて4月8日に390万回線突破。
一年無料キャンペーン終了間際の駆け込み効果も重なり、3月の新規契約数は約90万回線/月と推定。

この同タイミングで楽天証券も初の月間25万口座開設を記録しているのに楽天モバイル効果ではないと考える方がおかしい!
更には女性・若者・初心者という顧客層を考えると、この時期に楽天モバイルを契約した層とも重なると考えられます。

ネット専業でも証券会社の顧客は比較的年齢層の高い男性がメインになるはずです。
一方、店舗展開が少なくほぼネットだけで申込と契約の手続きを行う楽天モバイルはサポートも手薄で高齢層には比較的不親切です。
中年から下の男性は感度の高いアーリーアダプターになることが多いので楽天モバイルにも昨年夏までには申込を済ませているでしょう!?

米倉涼子や楽天カードマンがテレビで盛んに宣伝し知名度や認知度が増して、契約数が200万人を越えて周囲でも契約したとの声を直接聞き安心感が出て来た所で、今年の1月から3月に契約したのは女性や若者が多いと推定できます!?

楽天モバイル効果なら、安売りしてでもモバイルをトリガーにしてポイントを撒きつつ楽天経済圏に引き込みお金を使ってもらおうとする三木谷氏の作戦は早くも奏功していると言えるのかも知れません。

さて、興味深いことに楽天証券がネット証券トップのSBI証券を口座数で上回り、店頭証券も含めて業界No.1の口座数を達成する日が遠からず来るかも!?
SBI証券は3月22日に600万口座達成を発表しています。
これは天下の野村證券約530万口座を上回りネットのみならず証券業界トップです。

このSBI証券を猛追しているのが楽天証券で昨年12月には500万口座突破を発表しています。
現時点で野村を抜いている可能性は高く、600万口座突破を数カ月内に発表できれば700口座突破の発表は楽天がSBIを追い抜いてもおかしくありません。

SBIと楽天がネット証券の2強でライバル関係とは言われつつも、やっぱりSBI証券が頭1つ抜けてネット証券No.1を維持して来た訳で、口座数だけでも上回ることが出来れば楽天証券にとっても大きな飛躍になるでしょう。

三木谷氏はモバイル事業で業界4番手に甘んじるつもりはないと豪語しました。
言葉悪いですが小馬鹿にされながらも楽天カードを会員数2000万人超で取扱高11兆円の国内トップレベルに成長させた実績もあります。
(ステータス?何それ美味しいの?と自虐で逆手に取った楽天カードマンの敢えてダサさを演出したCMは嫌いじゃない)

楽天証券が2番手に甘んじることなく楽天経済圏も武器にしてNo.1に躍り出るためのSBI証券越えにも期待します!
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posted by 韋駄天太助 at 11:03 | Comment(2) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月05日

エマージングマーケット指数における韓国・台湾の高構成比がコロナ後にはフォローの風!?

新興国全体を表す代表的な株価指数にMSCIエマージングマーケット指数がありますが、国別構成比では韓国と台湾の比率が高いです。
指数そのものではないので正確ではありませんが、eMAXIS Slim新興国株式インデックスの月次レポート(2月26日現在)で確認すると台湾13.4%と韓国12.9%の両者で指数の1/4以上を占めています。

私は新興国株価指数における台韓構成比の高さを好みませんでした。
そもそも韓国と台湾を新興国と言われても違和感がありますが、先進国と新興国のカテゴリーに分けると先進国には足らず新興国に括られる。
(お隣の先進国はハンコとファックスが今も大好きで世界的にもIT後進国ですけどね!?)

しかし、先進国に近い方の国なのでインドやブラジルより構成比が高くなり、中国も含めると50%以上の構成比で東アジア3カ国に投資されるという地域的な偏りがある。
東アジア株式ファンド(日本除く)を買いたいんじゃなくて新興国株式ファンドを買いたいから台湾と韓国は指数から外してくれないかなと常々思っていました。

でも、コロナ後は台湾韓国比率の高さにより新興国株ファンドにはフォローの風が吹きました!
台湾加権指数はコロナ後に若干NASDAQ指数に劣っていましたがここ最近の調整で追い付き、この1年のパフォーマンスでは+60%超でほぼ同等です。
韓国KOSPI指数はこの1年で+70%弱の上昇率でNASDAQを上回ります。

eMAIXS Slim新興国の組み入れ銘柄1位がTSMC(台湾セミコンダクター)で4位がサムスン(韓国)なので、この銘柄でコロナ後の強さが説明できますね。
(因みに2位がテンセントで3位がアリババ)

IT選好でNASDAQが買われれば、IT関連製造に強い台湾と韓国の株価指数はそれ以上に買われている状況です。
サムスンはスマホや家電の最終製品も輸出する世界的なメーカーですが、半導体受託製造で大きくなったTSMCは確かに新興国らしいビジネスモデルと言えるかも知れませんね。

でも、iPhone製造受託で大きくなった台湾の鴻海精密工業(シャープの親会社)は電気自動車(EV)事業進出で世界の協力サプライヤーが1200社に達して日本電産なども参加を表明しています。
狙うのはEV生産受託ですが、アップルに命じられるまま受動的に製造するiPhoneとは異なり、受動的ではなく開発サイドに無償でソフトウェアも提供し低コストで効率的に分業してビジネスモデルを変えようとしています。
台湾メーカーがますます強くなる要素は今後も多分にありそうです。

中台韓はIT分野で今後も強さを発揮しそうですが(あくまで間接的に部品発注とかで先進国日本にも好影響!?)、東アジアの構成比50%以上は偏ってるよね。
文字通りの新興国であるインドやブラジルにはない強みではあるけど、台・韓の株価指数は逆にIT偏重気味で業種のバランスが悪いしね。
取り敢えず現状はIT先進国である台・韓のエマージングマーケット指数上昇への貢献を喜んでおきましょう!
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posted by 韋駄天太助 at 11:28 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする