2022年05月30日

「資産所得倍増プラン」にNISA拡充と金融課税強化の一旦棚上げ先送りだけは見える?

岸田総理は5月にロンドンの金融街シティで講演して「資産所得倍増プラン」の着手を発表しました。
有権者たる日本人が知る前にこれまでの自らの主張と相反するような内容を英国で発表するのはいかにも日本人的でノンポリな八方美人であり、発言の信憑性は疑われて然るべきです。

英国ISAに倣ったNISAの拡充には言及しましたが、貯蓄から投資への移行を促すとこれまで何度も使い古されたフレーズを強調するだけで具体策はよくわかりません。
読売新聞が29日に報じたところでは、早ければ年末までに「資産所得倍増プラン」を策定する方針でNISAの改革などを進めるとのことですが、まだ中身は不明。
一方、日経の本日報道では「資産所得倍増プラン」具体策の1つとしてiDeCoの加入対象年齢を65歳未満から(70歳を念頭に)引き上げの検討をしているとのことですが、(選挙対策以外で!?)抜本的と言えるような内容ではありませんね。

岸田総理は就任前から金融課税強化を力強く何度も唱えていましたが、これは明らかに貯蓄から投資への流れを逆行させることになりますがどうするつもりなのでしょうか?
木原官房副長官は22日の報道番組で「今我々がマーケット、投資家、国民に出すべきメッセージは『貯蓄から投資を一度やってみてくださいませんか』ということで、そこに悪影響のないような形を考えていきたい」と発言しました。
一方、岸田総理は27日の衆院予算委員会で金融所得課税の議論に関し、「決して終わったわけではない」「金融所得課税がどうあるべきか、しっかり結論を出していきたい」と述べました。

岸田総理は上げたくて上げたくて仕方ないが、「資産所得倍増プラン」を打ち出して貯蓄から投資への資金移動を促すためには金融課税強化も一旦棚上げして先送りすると見るのが妥当かと思います。
逆説的にNISA(iDeCo)を拡充するなら金融課税による税収はますます減ることになるので、非課税枠外の税率アップが本末転倒でますます不可欠になるということですね!?

何れにせよ、資産所得倍増プラン実施と同時期に金融課税が引き上げられるような支離滅裂はシティにも嘘をつくことになるのでまずないと考えて良さそうです。
Invest in Kishida!

ということで、資産所得倍増プランの具体像は6月段階ではまだ見えないと思いますが、年末までにポロポロと情報が小出しに洩れて来るものと思います。
本当に岸田ジャパンは買いだとシティの機関投資家を振り向かせられるようなプランになるか否か、議論の行方を見守りたいと思います。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 11:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月22日

NYダウ90年ぶりの8週連続下落で3万ドル割れも余裕で視野に!?

NYダウが先週も▲2.9%下落して8週連続の下落となりました。
これは世界恐慌以来の90年ぶりの記録だそうです。

うーん、この程度で90年ぶりと言われても若干の違和感はありますが、8週間の下げ幅は3600ドル程度で1割強の下落に過ぎないからそう感じるのかも知れません。
結局、ゴールデンウィーク中のFOMC後に何故か市場が好感した偽りの上昇の後もインフレを警戒し続けて米国株市場は下げ続けています。

先週金曜日のNYダウは辛うじて+0.03%の上昇で31,261ドルで引けましたが、ボラティリティは大きく場中には30,635ドルの安値を付けています。
あれれ、もう少しの下押してなんと3万ドル割れではないですか?

今週中に割っても全然驚きはないのですが、コロナショックとは違ってジワジワ攻めてくる感じなので、コロナショックと違って市場の急回復も難しいのかも知れません。
一方、3月上旬に25000円割れした日経平均の先週終値は26,738と年初来安値更新にはまだ遠い位置にあります。

インフレと利上げの懸念が世界トップレベルで小さいことも主要因となっているようですが、日経が比較的安定推移していることも世界株安の切迫感にかける一因かも知れません。
欧州も同様に米国ほどの下落とはならず、明らかな米国株安ですね。
ナスダックの下落も引き続きNYダウ以上に厳しいですからね。

毎年言っているような気もしますが、Sell in Mayとは本来6月以降の相場が弱いから5月の高値で売っておけという意味です。
それが5月は売られて安い or 暴落の月みたいな誤った捉え方をされてますが、今年は本当に誤解釈の通りになってしまいましたね。
売り時はGW中のFOMC直後(若しくは頭をくれてやってその前)しかありませんでした。

こうなったらNYダウの2万円台上等と思っているのも私だけではないと思いますが、まだ今後数カ月FOMCの度に下値を切り下げていく可能性もあるので値ごろ感だけで飛び付くのは慎重になった方が良いかも知れませんね。
なんせ世界恐慌以来の8週連続下落という未体験ゾーンです。
リーマンショックでもコロナショックでも使われたワードですが、今こそまさに「100年に1度」の珍しい事象の最中にあるのですから。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 23:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月15日

楽天モバイルが予想通りの1G未満0円を廃止!採算改善の最善策か?乗換候補も!

楽天モバイルが7月からプラン移行という形式は取りますが、メールサービスや細々としたオプション追加はあるものの、主目的は1回線目に限り1G未満無料としていた料金を税抜990円として3G未満と同一にします。

まあ、ぶっちゃけ値上げ発表ですね。
勿論告知や顧客側の対応期間は必要なので、既存顧客は8月末までは1G無料のまま使えて10月末までは料金徴収するものの全額ポイント還元するので、実質11月からの有料化になります。
5カ月以上前の告知で楽天は事務手数料も解約料も取らないので充分でしょうね。

ネット民を煽るのが好きな三木谷氏は決算発表で「ぶっちゃけ、0円でずっと使われても困る」と炎上ネタをぶち込んで来ましたが、株主を前にした本音はまあぶっちゃけそういうことですね。(笑)
楽天証券のカード積立ポイント改悪の時も「利益に貢献して下さらない方もいる」と本音をぶっちゃけたのは決算発表時でした。(笑)

以前も書いたが値上げ時期だけの問題で0円がずっと続く訳ないし、そのつもりもなく三木谷氏が0円設定したこともわかりきっていたことだと思いますが、ふざけんな金返せとも言えない立場(で、トータルいくら払ったん?)でこんなことに本気で怒ってる人は健康に良くないからさっさと次を考えましょう。

ぶっちゃけ、今回の値上げでどんだけ解約されようが楽天の減収はゼロ円で痛くも痒くもありません!?
いや、1G未満で使っている人に100%解約される訳ではなく一定割合は残るので確実に増収です。
去るのは0円じゃなきゃ使わない「利益に貢献して下さらない方」のみ。(笑)
もしかしたら100万人単位で解約が出るかも知れませんが、それによる減収ゼロで値上げ受け入れ層による若干の増収と100万人分のコスト削減が出来れば採算は改善します!

しかしながら、楽天モバイルの経営を心配するなら値上げするのが予想以上に早いのと1G未満無料をやめても低料金に抑えて続ける選択肢はなかったのかなと?
昨年秋にKDDIがpovo2.0を基本料無料で始めたのでこれが楽天0円廃止の抑止力になるかと思ったのですが、最早なりふり構っていられないようです。
1G未満を480円から680円程度の設定に抑えれば、この層に掛かるコストは回収しつつ解約率も下げられて採算としても良くなるように思いますが、外部からはわからないこともありますからね。

プラン投入時は先を走っていても追随対抗されて携帯料金が下がった現環境で3G未満が税抜き980円では特別安くもなく訴求力が弱いと思うんですよね。
楽天Linkで通話無料付きという強みはありますが、回線状況や端末との相性など品質面の評価がわかれて無料でも好まない人も少なくない。
(所詮は携帯番号通知で発信できるIP電話サービスで限界がある)

さて、1G未満無料で使っていた人は今回の値上げを受けてどうすべきでしょうか?
先ずは楽天モバイルを使い続けることを検討しましょう!
第4のキャリアは硬直寡占の携帯業界に必要であり国民として存続して貰うためには利益を出して自立して貰う必要があります。
有料化にはなりますが、3Gまで税抜き980円の同料金で使えて楽天Linkの無料通話は使い放題というサービスは他にありません。

1G未満に抑えてる人は別回線と組み合わせている人が多いと思うので、別回線の方を解約して楽天モバイルに纏める方向で検討しましょう!
しかしながら、電話自体の頻度や時間が少ないor楽天Linkを好まない人には3G未満で税抜き980円は必ずしも魅力的ではないでしょう。
私の考える移行先候補は以下になります。

●「povo2.0」 by KDDI
基本料無料で電話機能が付いて速度128kbps以下のデータを無制限に使えます。
待ち受けが多く発信頻度が少なければ都度通話料金22円/30秒(以下全て税込)を払うことで安く抑えられます。
5分以内かけ放題550円/月、通話かけ放題1650円/月のトッピングを購入すれば毎月定額の電話サービスになります。
無料でのデータ速度ではほぼ使い物にならないので、データトッピング390円/1Gと990円/3Gを組み合わせて楽天モバイルの料金と比較してみると良いでしょう。
一応KDDIのキャリアサービスであることもポイントですね。

●「合理的プラン」 by 日本通信
MVNOにはなりますが日本通信が電話メインに使いたい人には料金を安く抑えられるプランを提供しています。
データ1Gが付いて基本料金290円(税込)で11円/30秒で利用できるのでまさに格安SIMです。
誤解している人も多いのですが、MVNOのデータ速度は詰め込みでキャリアより低下しますが電話品質に影響はないので安いからと言って電話が切れたり聞こえないといった心配はありません、
オプションで1600円のかけ放題を付けるならpovoの方が良いかなと思いますが、月70分無料オプションが700円で用意されていのるのでコチラがお勧めですね。
セットすると月額990円(税込)でデータ1Gと70分無料通話の利用が可能となります。
データ量が足りない人には、データ6Gを含んで70分無料付きで月額1390円(税込)のプランもあります。

●「マイそく」 by mineo
こちらは電話として特別な機能や安さはありませんが、低速ではないデータ通信が条件付きで無制限利用できるのに税込990円という安さでおススメになります。
mineoはオリジナルでユニークなサービスを提供するMVNOですが、その条件というのが厄介で月〜金の12時台は最大32kbpsに制限される代わりに他時間帯では最大1.5Mbpsの速度で使い放題になって月額990円(税込)は(人によって)激安です!
実質平日昼はデータが使い物にならないのでスマホいじらずに本を読んでいるとか、自宅に居てWIFIがあるとか、会社のWIFI使い放題あるいはデスクのPCでネットサーフィンするとか、昼休みが12時台でなく全く支障がない人等には素晴らしいコスパとなります!
(平日昼の制限時も電話利用に支障はありませんが、3日間で10G以上利用するとデータ速度制限ありとのこと。)
楽天モバイルの3G未満税抜980円(税込1078円)より若干安く、MVNOにはなりますが条件付きでデータ無制限のサービスまであるということで乗換候補になると思います。

乗り換え候補を3つ考えてみましたが、これらも楽天の業界参入と攻めの姿勢があったからこそ今他社が格安の対抗サービスをぶつけている訳で、今後も楽天モバイルには3大キャリアに噛みつき頑張って貰うことが国益なのです!
一部値上げするからには単月黒字に転じて、今後も元気に業界を引っ掻き回すことを楽天モバイルに期待します!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月09日

5月のFOMCが本当にGWの相場ジェットコースター!?仮説は仮設に過ぎないのに?

日本のゴールデンウィーク中にFOMCが開催され、4日に予想通りの0.5%利上げが決まりパウエル議長の「0.75%利上げは積極検討せず」発言を市場は好感して株価は大幅上昇で反応しました。
NYダウでザックリ言えば、発表前に33000で身構えていたところが1000ドル上昇して34000で4日は引けました。

市場は今回の利上げで0.75%も有り得るんじゃないか?なくても次回以降に加速するんではないか?と懸念していたのでパウエル議長は火消しに成功しました!?
めでたしめでたし・・・とは問屋が卸しませんでした・・orz。

3月同様にFOMCで材料消化して後は上げるだけと飛び乗った人はジェットコースターに振り回されることになりました。
翌日の5日は上昇分を完全に帳消しした上で更に下押しで33000を若干割って引けました。
6日の東京市場は前営業日の終値が2日付けなので、日経平均はアレFOMCなんていつあったの?という無風状態でしたが、GW中の相場は遊園地でシートベルトをしっかり締めないと振り落とされかねないジェットコースター並みに急上昇と急降下を繰り返しました!?

この理由については「1日経って冷静に考えるとタカ派姿勢は変わってないから」とか「0.75%を否定してインフレを抑え込めるのかと懸念」とか色々言われますが、ウーン勝手ですね。(笑)

いやー、市場って本当に「効率的」ですね!?
瞬時に織り込める程度の話だよなー。
根拠のない頑なな「信仰」は害悪にしかならないと思いますね。

では、利上げ幅が0.75%だったりパウエル議長が0.75%利上げ今後検討と発言すればインフレ退治を好感して上がったのか?
どちらにせよリスク回避なら1000ドル上がる理由は全くなく単なるノイズですね。

結局金曜日の雇用統計を経てもリスク選好は見られず今週もリスク回避から始まっています。
取り敢えずの焦点は11日の米国4月CPI発表ですね。
インフレ率の実績が高ければ今後の利上げも加速させて下げ圧力を掛ける予想で株は下がる、低ければ利上げ加速も和らぎ株もリスク選好となりそうです。
ナスダックは年初来安値を更新中だし、下押ししたら拾ってしばらく持ってれば儲かるような単純な相場とはならず難しい展開が続くかも知れませんね。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 11:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月01日

ナスダックがリーマン以来の月間下落率で年初来安値を更新して迎えるGWのFOMC!

先週はやはりリスク回避再びの週となりましたね。
3月の初回利上げで底打ちとか単純過ぎて甘いし面白くないって!?

先週金曜日のナスダックは▲4%超の大幅下落となり年初来安値を再度更新して引けました。
最終損益が7年ぶりの赤字となったアマゾンショックと金利上昇によりハイテク株は大幅安となりました。
NYダウも負けじと1日で1000近くドル下げて下落率は▲2.7%に達しました。

ナスダックの4月下落率は13%となり08年10月のリーマンショック(18%)以来の大きさとなったようです。
ネットフリックス・アルファベット(グーグル)・アマゾンとハイテク大手にプチショックが走って確かにリーマン以来の下落を象徴するようにも感じます。

米ハイテク大手が時価総額で世界トップレベルになっても将来的に尚まだ高成長を続けるという期待で高PERの株高が続いた訳ですが、巣ごもり需要やコロナ禍に助けられた一時的な反動という面だけではなくハイテク株の曲がり角や頭打ちを象徴していて、リーマン以降のナスダック高成長も潮目を迎えているのかも知れませんね。
(或いはやはり今後もGAFAMが世界の株式市場をリードして10年単位でナスダックの絶好の買い場が訪れつつあるのかも知れないし?)

さて、このような状況で今週はGW真っ最中のFOMCを迎える訳ですが、日本の株式市場が開くのは月曜日と金曜日だけで商いも薄いでしょう。
その間の祝日に3月以上の影響かも知れないゴールデンウィークの一大イベントが開催されます。

遊園地でも相場でも振り落とされないようにシートベルトはしっかり締めて行きましょう!?
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする