ジャクソンホールの前からタカ派発言は警戒されて市場は下げ気味ではあったのですが、織り込みが全然足りない超タカ派発言と市場は受け取ったようです。
「ここで(利上げを)止めることはない」
インフレ抑制対策を「やり遂げるまで続ける」
「歴史は時期尚早な金融緩和を強く戒めている」などなど。
9月のFOMCでは0.75%利上げが必要なく、2023年にも利下げに転じるという勝手で都合の良い予想を基に偽りの上昇を演じて来た市場はパウエル議長に冷や水を浴びせられました。
というより市場の過度な楽観上昇があったからこそ、目を覚まさせるために厳しめの言葉を選んだと言う方が正解かな?
NYダウは7月中旬に再度3万ドル付近まで下げた後に8月中旬には3万4千ドル越えまで上昇していましたからね。
「相場は不安の崖を駆け上る」とか「強気相場は悲観の中に生まれ懐疑の中に育ち・・」とも言われる通りに多くの人がまだ早いだろと様子見している内に高みに達してしまうものですが、市場は決して効率的ではないのでやっぱり織り込み間違いで先走った「偽りの上昇」は「偽りの上昇」に過ぎないという見方も大事かも知れませんね。
今回はジャクソンホールでの発言だけですが、最近はFOMC後の条件反射的な反応と一夜明けてからの反応が逆向きになるケースも多いのですが、タカ派発言で冷や水を浴びせられたのに直ぐにまた反転上昇していくケースもなかなか考えにくいですね。
取り敢えず週明けのダウとナスダックの先物は更に下げて反応しているようですしリスク回避の動きは短期で終わらないかも知れませんね。
次回のFOMCが9月20日-21日の開催なのですが、”Sell in May”の相場格言は後ろにこう続きます。
”and go away, don't come back until St Leger day.”
今年英国で行われる競馬レースのセントレジャーステークスは9月10日の開催ですが、ざっくり9月中旬の時期を指しています。
超訳すれば、1年のうちで9月中旬の安い時期に株を買って5月の高い時期に売ればアホでも儲かるからその間はバカンスで相場見ずに休んで遊んでろっていう意味のありがたい格言です!?
ジャクソンホール:8月26日
米雇用統計 :9月2日
米8月CPI発表 :9月13日
米FOMC :9月21-22日
セントレジャーデイ付近には米国の金利決定や予想する材料の発表には事欠かないので反転するタイミングにもなりえるし、更なるリスク回避となる材料にもされ易いですね。
まあ今年は”Sell in May”も当たったと言うには程遠いので9月安値もまあそんな格言もあるな程度に留めて、「買い時」判断は今年ずっと難しいですからね!
