新ブログ「経済的自由の実践投資備忘録」に引っ越し中です。
https://investorfree.blogspot.com/


2022年08月29日

ジャクソンホールのパウエル超タカ派発言でリスク回避も9月中旬まで浮上せず!?

先週金曜日はジャクソンホールでのパウエル議長発言をきっかけに大きなリスク回避の動きとなり、NYダウは1008ドルの下げで下落率は▲3.0%、ナスダックは▲3.9%下落しました。

ジャクソンホールの前からタカ派発言は警戒されて市場は下げ気味ではあったのですが、織り込みが全然足りない超タカ派発言と市場は受け取ったようです。
「ここで(利上げを)止めることはない」
インフレ抑制対策を「やり遂げるまで続ける」
「歴史は時期尚早な金融緩和を強く戒めている」などなど。

9月のFOMCでは0.75%利上げが必要なく、2023年にも利下げに転じるという勝手で都合の良い予想を基に偽りの上昇を演じて来た市場はパウエル議長に冷や水を浴びせられました。
というより市場の過度な楽観上昇があったからこそ、目を覚まさせるために厳しめの言葉を選んだと言う方が正解かな?

NYダウは7月中旬に再度3万ドル付近まで下げた後に8月中旬には3万4千ドル越えまで上昇していましたからね。
「相場は不安の崖を駆け上る」とか「強気相場は悲観の中に生まれ懐疑の中に育ち・・」とも言われる通りに多くの人がまだ早いだろと様子見している内に高みに達してしまうものですが、市場は決して効率的ではないのでやっぱり織り込み間違いで先走った「偽りの上昇」は「偽りの上昇」に過ぎないという見方も大事かも知れませんね。

今回はジャクソンホールでの発言だけですが、最近はFOMC後の条件反射的な反応と一夜明けてからの反応が逆向きになるケースも多いのですが、タカ派発言で冷や水を浴びせられたのに直ぐにまた反転上昇していくケースもなかなか考えにくいですね。
取り敢えず週明けのダウとナスダックの先物は更に下げて反応しているようですしリスク回避の動きは短期で終わらないかも知れませんね。

次回のFOMCが9月20日-21日の開催なのですが、”Sell in May”の相場格言は後ろにこう続きます。
”and go away, don't come back until St Leger day.”
今年英国で行われる競馬レースのセントレジャーステークスは9月10日の開催ですが、ざっくり9月中旬の時期を指しています。
超訳すれば、1年のうちで9月中旬の安い時期に株を買って5月の高い時期に売ればアホでも儲かるからその間はバカンスで相場見ずに休んで遊んでろっていう意味のありがたい格言です!?

ジャクソンホール:8月26日
米雇用統計   :9月2日
米8月CPI発表  :9月13日
米FOMC    :9月21-22日

セントレジャーデイ付近には米国の金利決定や予想する材料の発表には事欠かないので反転するタイミングにもなりえるし、更なるリスク回避となる材料にもされ易いですね。
まあ今年は”Sell in May”も当たったと言うには程遠いので9月安値もまあそんな格言もあるな程度に留めて、「買い時」判断は今年ずっと難しいですからね!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 10:42 | Comment(2) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月22日

ブラックロックがiシェアーズの日本株ETFと米国インデックスファンドを最安水準に値下げ!

少し前になりますが、6月8日からブラックロックがiシェアーズ日本株ETF(1329/1475/1364)の信託報酬を大幅に引き下げ日本最安水準になっています!

変更前は以下の通りであった信託報酬率を
1329 iシェアーズ・コア 日経 225 ETF 税込 0.1155%
1475 iシェアーズ・コア TOPIX ETF  税込 0.066%
1364 iシェアーズ JPX 日経 400ETF  税込 0.1265%

変更後の信託報酬率はなんと揃って税込0.0495%の激安に設定しました!

国内ETFでこれに次ぐ信託報酬率を探してみると、大和アセットマネジメントのTOPIX ETF(1305)が0.06%、日経225ETF(1320)が0.12%ではないでしょうか?
TOPIXについては値下げ前でも最安水準だったのに0.045%まで下げたのだから信託報酬では他ETFを圧倒しています!
世界的なiシェアーズブランドではあってもやはり国内ETFは野村や大和が強いのでコストでは大きく下回りたいのでしょう。

更にこれらのETFには純資産総額に応じた段階料率が採用され、総額1兆円を超えると信託報酬率が低減します。
日経225ETF(1329)なら1兆円超2兆円以下で0.044%に低減し、下限は10兆円超の0.0319%。
TOPIX・ETF(1475)なら1兆円超2兆円以下で0.04125%に低減し、下限は10兆円超の0.0275%まで低減します。
7月29日時点の純資産総額は日経225ETF(1329)が9103億円、TOPIX・ETF(1475)が7523億円なので、1兆円超は非現実的ではなく日経225ならもう一息ですね。

流動性はさすがに野村等の国内勢が勝るので短期目線ならiシェアーズを選ぶ理由はないでしょうが、日本株指数でも長期なら(撤退リスクはもちろんあるけど)低コストのiシェアーズも選択肢に入って来ますね。

もう1つは、8月3日に名称変更と共に「iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」(変更後名称)の信託報酬を年0.4175%程度から年0.0938%程度へと大幅に引き下げ最安水準にしました!

これはeMAXIS slim米国株式の信託報酬0.0968%を下回ります。
但し、今まで高い信託報酬で据え置かれていたので純資産総額は120億円程度であり、iシェアーズのブランドはあっても競合が多くレッドオーシャン化しているのでどこまで支持されるかは疑問ですね。

購入資産には米国本家の「iShares Core S&P 500 ETF」を組み入れるだけなのでバンガード対抗の米国株ファンドとしては悪くないと思いますけどね。

2カ月のタイムラグと日本株ETF・米国株ファンドの違いはありますが、ブラックロックが日本国内でiシェアーズのブランドを冠する商品を日本最安レベルに引き下げて勝負して来たことは今後にも期待を抱かせるし歓迎したいですね。
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 12:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月15日

NEXT FUNDSからユーロストック50とドイツDAXに連動するETFが登場!何故に為替ヘッジありのみ?

野村アセットマネジメントが欧州地域対象のETF2本を9月2日に東証へ上場します!

コード:2859
銘柄名:NEXT FUNDSユーロ・ストックス50指数(為替ヘッジあり)連動型上場投資信託
(愛称):NF・欧州株ユーロ・ストックス50ヘッジ有ETF
信託報酬:年率税込0.198%

コード:2860
銘柄名:NEXT FUNDSドイツ株式・DAX指数(為替ヘッジあり)連動型上場投資信託
(愛称):NF・ドイツ株DAXヘッジ有ETF
信託報酬:年率税込0.198%

銘柄名が長いのですが、為替ヘッジありで欧州大陸の代表50銘柄とドイツ単国のDAX指数に連動するETF2本ですね。
ユーロストックス50は英国を含まない欧州主要11(or12?)カ国の流動性の高い50銘柄を対象に時価総額加重平均した指数であり、フランス・ドイツ・スペイン・イタリアの上位4カ国で80%を占めます。

既にUBSがユーロストックス50に連動するユーロ圏大型株50ETF(1385)を東証に上場させていますが、信託報酬は0.165%で若干下回ります。
しかしながら、JDRなので貸株金利が付かないデメリットがあり、野村のNF・欧州株ユーロ・ストックス50ヘッジ有ETF (2859)は0.1%程度の貸株金利が期待されるので、UBSの方がコスト的に有利とも言い切れません。
また、東証での取引が活発でなく板が薄いので、野村の方の流動性が高いようなら取引もし易くなると思います。

既に同指数連動ETFのあったユーロストック50よりも評価すべきはドイツDAX指数連動ETFの投入でしょう。
欧州の単一国であればUBSが英国とスイスを東証に上場させていますが、日本に次ぐ世界4位の経済大国であるドイツの株価指数ETFは存在していませんでした。
UBSの英国(1392)・スイス(1391)ETFの信託報酬0.22%と比べても「NF・ドイツ株DAXヘッジ有ETF」(2860)の同0.198%はそれらを下回る低コストです。

日本国内でも米国の指数については多数のETF・投信が投入され投資しやすくなりましたが、欧州地域は少なくドイツ単体国では日本初のETFであることを評価したいのですがどうも大きな欠落があるようです!?
タイトルに書いた通りでこの二本のETFは「為替ヘッジあり」のみの設定であり、通常の通貨ユーロベースとなる「為替ヘッジなし」は設定されていません。

どちらか一方なら「為替ヘッジなし」で設定し、「為替ヘッジあり」を設定したいならヘッジなしと二本立てにすると思うのですが、欧州に関しては何故か「為替ヘッジあり」の需要の方が圧倒的に大きいとか理由があるのでしょうか?
ユーロストック50の方は既存ETFがあるので「為替ヘッジあり」で差別化して新たな需要を取り込む意図もわからないではないのですが、ドイツはその犠牲でわかりやすく「為替ヘッジあり」で統一しておけって感じでしょうか?

それなら「為替ヘッジなし」も二本立てで出しましょう!
海外の株価指数に投資すると共に、ドルとも円とも連動しない通貨ユーロに分散投資しておきたく「為替ヘッジあり」は余計なお世話と考える投資家も多数います。

そこだけが本当に残念。
早期の「為替ヘッジなし」(通常版)バージョンの追加投入を期待します!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月07日

auAMレバナスが信託報酬0.43%で登場!この為だけにauカブコムはツミレバ可にルール変更!?

auカブコム証券が7月29日から「auAMレバレッジNASDAQ100」投資信託の取扱いを開始しました!

運用会社は同系列のauアセットマネジメントですが、どうやらこの投信が自社運用体制による初の個人投資家向けファンドとなるようです。
ファンド名を見ればどんな投信かはわかると思いますので説明は不要ですね。

驚くのは同種ファンドに比べて驚愕とも言える低信託報酬です。
本家である大和のiFreeレバナスが0.99%、二番煎じの楽天レバナスが0.77%に対して、3番目となるauレバナスはなんと信託報酬0.4334%(年率税込)です!

取り敢えず当初の販売会社はauカブコムだけであり、auカブコム証券としては他社では買えない目玉商品として扱いたいでしょう。
au payカード決済での1%還元も始めたauカブコムですが実はレバレッジ投信の積立(いわゆるツミレバ)には対応していませんでした。
おそらくauカブコムはリスクの高いレバレッジ投信をあえて積立対象から外して自主規制していたと思われ、取扱い中のiFreeレバナスも積立には対応していません(でした)。

ツミレバ自主規制の是非は置いておいて、auレバナスも積立には対応せずスポット買いだけなら売れ行きにも影響するだろうなと見ていたのですが、なんとauレバナスの為ならルールなんか変えてしまえ!という方針のようです!?
現在はまだ積立に対応していませんが、お客様の要望に応えるために8月12日からauレバナスを含む7銘柄(全てレバレッジ投信と推定)の積立取引を可能にしてしまいます!
その他6銘柄はまだ明らかにされてないと思いますが、理屈の上では同じレバナス投信でauだけ積立可能とする露骨で説明不能な差別は出来ないのでiFreeレバナスも8月12日から積立対象に含まれると推測されます。

「無理が通れば道理が引っ込む」と言えば言い過ぎかも知れませんが、同じグループ会社が運用する低信託報酬のauレバナスを当面独占的に扱えるなら「当社では顧客視点でツミレバ禁止です」という顧客保護のための自主規制も引っ込んでしまいました!?
(まあ商売ですし、自己責任原則の私がツミレバ許容への変更を非難している訳ではないので悪しからず)

グループ内だけでauカブコム証券に独占販売させれば他社では買えない投信の目玉商品にもなりえますが、iFreeと楽天レバナスに対抗して純資産価額を増やしていくには販売会社も今後増やしくいく必要があるでしょうし、auアセットはどっちの路線で行くんでしょうかね?
8月12日からはツミレバにも対応するので、1%還元のau payカード積立でauレバナスを毎月買い付けることも出来ますが、リスクを認識した上で自己責任ツミレバですね。

レバナス信託報酬でauAMがiFreeの56%安、楽天の44%安であることは揺るぎない事実でありアドバンテージになります。
レバ1倍である「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」の信託報酬が0.495%であり、auレバナスの0.4334%はこれさえ下回っている訳でレバ2倍NASDAQでは世界一の低コストかも知れませんね。(調べてません)
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
posted by 韋駄天太助 at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする