<購入・換金手数料なし>シリーズはコアでメジャーな指数に連動するインデックス投信に限定するのかと思っていたのでNASDAQ連動を揃えたことは意外でした。
三菱UFJ投信はNASDAQ連動をslimシリーズではなくeMAXISシリーズの中に加えて信託報酬0.4%台に設定して利益を取りに行きました。
ニッセイアセットが『「購入・換金手数料なしシリーズ」は2013年6月28日の設定以来、徹底的に「低コスト」であることにこだわり続けている商品です。』と謳う通りに、このシリーズに加えておいてNASDAQ連動の信託報酬が0.4%台では嘘つきになるのです!?
わざわざ米ドルに換えて米国市場で経費率0.2%の本家QQQを買う必要はないように思えます。
実はニッセイアセットはNASDAQ100よりもっと違和感のあるインデックスファンドを<購入・換金手数料なし>シリーズとして同時にリリースしています。
<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)
今やNASDAQはダウやS&P500と並んで米国のメジャーな株価指数と言えますが、半導体SOX指数を<購入・換金手数料なし>シリーズに揃えるってもの凄い違和感が!?
『SOX指数とは「フィラデルフィア半導体株指数」とも呼ばれており、半導体の設計や製造、流通、販売などを手掛ける銘柄で構成されています。米国上場の主要な半導体関連30銘柄で構成されている株価指数です。』
で、この信託報酬率が凄い!
同じくSOX指数に連動する米国ETFのSOXXの経費率が0.35%で日本においては競合商品が存在しないにも関わらず信託報酬率は驚異の年率0.1815%!
マイナー指数がNASDAQ100連動を若干下回る安さ!
設定から3カ月足らずで基準価額は12000円を越えているので20%以上の上昇をしたことになります。
(この期間では同時設定のNASDAQ100に若干劣るがほぼ同等のパフォーマンス。)
直近の月間レポートで組み入れ銘柄を見ると、構成比10%を越える1位が今をときめくエヌビディアで2位がAMDです。
そりゃ急伸するわと思いますが、このファンドは時流に乗って生成AI関連銘柄を集めて信託報酬1%以上に設定したテーマ型アクティブファンドではなく、低コストのインデックスファンドです!
ブラックロックが20年運用している米国ETFのSOXXは何故か日本の証券会社では購入できないのですが、このファンドがあれば最早不要ですね!?
とんでもないボラティリティになる3倍レバレッジのSOXLは何故か日本でも買えるのは不思議ですが、ヴァンエック社の異なる半導体指数に連動する米国ETFのSMHなら日本で購入できて経費率はSOXX同等の0.35%に設定されています。
まあ、米国半導体指数に連動するインデックスに投資したいなら日本では「ニッセイSOX指数インデックスファンド」で敵なしではないでしょうか?
ニッセイも時流に乗った訳ではないでしょうが、今更銀行業種に連動するインデックスファンドは出して来ない訳でニッチで限定的な中でも人気化しそうな指数を選んだことは間違いないでしょう。
ということは今後の展開として、<購入・換金手数料なし>シリーズに様々な指数を加えて低コストで提供する可能性が考えられます。
(何故かSOX連動だけ出して終わりってオカシイ!)
コアな指数はパイが大きくても価格競争も顧客獲得競争も激しく儲かりにくいはずですが、他社なら低コストシリーズの外枠でニッチ指数を出して高めの信託報酬で利益を取りに行くところをニッセイは<購入・換金手数料なし>シリーズで頼んでもいないのにニッチ指数も世界最安で出してくるところが素晴らしい!
(他社ならSOX指数連動を信託報酬0.6から0.8%で設定して来るでしょう。)
エヌビディアとかAMDとか個別銘柄はよう知らんけど全体として半導体銘柄の未来を信じるなら低コストファンドで長期積立にも使えるし、数年単位で好不況を繰り返す半導体市況のタイミングが読めるなら安く買って高く売ればいいし、今みたいに生成AIブームでエヌビディアが爆上がりしてるところで乗って降りるという使い方も出来るし、多くの投資家のニーズを満たすのではないでしょうか!?
今後も<購入・換金手数料なし>シリーズに様々な指数を加えていく方針ならニッセイアセットさんには国別の指数を広く揃えることをお願いしたいですね。
(国別になると何故米国と日本だけになるのか?)
ニッセイアセット<購入・換金手数料なし>シリーズでSOX指数連動の次の一手にも期待します!
