2023年08月25日

SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンドが最安信託報酬0.46%で登場もETF直買いより安い!?

SBIアセットマネジメントは、「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド『愛称:サクっとインド株式』」を2023 年 9 月 22 日に運用開始すると発表しました!
香港市場に上場する「i シェアーズ・コアS&P BSE SENSEX インディア ETF(9836.HK)」をマザーファンドとして、実質的な負担(=信託報酬)は0.4638%程度となっています。

当然この信託報酬ならインド株式のカテゴリーで日本最安となるのですが、私には2つのサプライズがありました。

●米国ではなく香港市場に上場のETFをマザーとする投信!
ブラックロックの「i シェアーズ」と聞けば、東証上場ETFに該当しなければ米国ETFだろうと誤解する人が大半のように思いますが、このファンドは香港上場ETF一本をひたすら買い入れるファンドで多分日本初でしょう。

●ETF経費率を含んだ信託報酬率が0.4638%って本当なのか?
ただ安いから驚いたのではなく、実は私はこのETF(9836.HK)を日本の証券会社の中国株口座で保有していて、その経費率は0.64%と認識していたからです。
改めて調べてみるとブラックロックのホームページには「経費率:0.40%」と表記されているので、これに投信側で掛かる0.0638%を加えて実質的な負担が0.4638%に設定されているものと思われます。
しかしながら、公式の23年6月30日現在のファクトシートには「信託報酬(税抜)0.64%」と表記され、これは私の認識と一致します。

推測するに、ファクトシートは過去の情報がアップデートされていないだけで数年前は確かに経費率0.64%だったが、近年のうちに0.40%に値下げされたと見るのが自然かと!?
値下げしたならグッドニュースでおそらく世界中のインドETFで経費率0.40%に対抗できるものはないのだからアピールすればいいのに公表された形跡もありませんね。
値下げ自体は良いことですが、このような基本情報すら錯綜してタイムリーに得られないことが日本や米国と違い、香港ETFのリスクであることは指摘しておきたい!

せっかく私がこのETFを保有しているので、
・自分で香港市場にて「i シェアーズ・コアS&P BSE SENSEX インディア ETF(9836.HK)」を買い付ける場合と、
・日本で「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」を投信で買う場合で
コスト的にどちらが有利かを簡単に比較してみましょう。

ETFの経費率0.40%はどちらでも等しく発生するので差異なし。
先ずは為替手数料を無視して、往復の株式売買手数料と投信側の上乗せ信託報酬を比較します。
マネックス証券の手数料を例に取りますが(大手ネット証券なら同一と思います)、約定金額に対して税込0.275%で設定されているので往復では税込0.55%ですね。

これに対して、投信はETFの経費以外で年間0.0638%の信託報酬が発生するので8.6年保有でほぼ同等、9年以上保有するならETF直接買い付けよりコスト的に不利になります。
(その他経費が膨らめば更に投信の有利年数は短くなりますが不明なのでここでは考慮しません。)
ザックリ10年保有を考えるなら投信はやめて中国株口座でインド株ETF(9836.HK)を買う方が良いでしょう・・と導けますが、話はそう簡単ではありません。

香港ドルは為替手数料が高く片道15銭に設定されているので、1HKドル=18円として手数料率は片道0.83%で往復では1.66%になります。
では、投信の方は為替手数料がどの程度になるのかと言えば不明です。
流動性が高く低コストのドル円なら無視しても良い程度だと思いますが、香港ドルを買い付ける場合は無視できないのかも知れませんが、不明なので一旦無視して掛からないものとします。

まず日本円から香港ドルに変えてETFを購入後売却して香港ドルを日本円に戻す場合には、(取引)0.55%+(為替)1.66%=2.21%のコストが掛かると想定します。
対して投信購入の場合は年間0.0638%の信託報酬のみ掛かると仮定すると、なんと34.6年後にETF直接購入とほぼ同等のコストとなり、35年以上保有ならETF直接購入の方が有利という計算になります!
私も中国株口座に香港ドル資金があったからインド株ETF(9836.HK)を購入しましたが、わざわざ日本円を為替手数料払って香港ドルに変えてまで購入する気はなく別の手段を選びますね。

この投信が香港ドルの為替手数料を無視できるほど低く抑えられるならETF直接購入より非常に有利になると思いますが、それも含めて運用後はしばらく様子見姿勢で打診買い程度に留めておいた方が良いような。
米国ETFよりも「その他経費」が香港市場特有で多く掛かってしまう可能性もありますしね。

米国ETFほど流動性が高い訳でもなくETF償還のリスクも心配しなくて良いとは言えませんね。
このETFを保有している立場からは、SBIのiシェアーズ投信が設定されたということはブラックロックもこのETFを軽視している訳ではなく、本邦投資家から投信経由でこのETFに資金流入が続けば償還リスクは益々小さくなるので大歓迎です。
NISA成長投資枠の対象になれば(ならない理由もないとは思いますが)簡単に償還する訳にも行かなくなるでしょう。

ということで、世界最安のインド株ETF一本を香港市場でひたすら買い付ける投信で非常に興味深いのですが、不明点も多く運用開始後1年経って様々な確認をしてから本格的に購入しても遅くはないかなと思います。
SBIアセットマネジメントもSBI証券における「iFreeNEXT インド株インデックス」のバカ売れぶりを見て、香港市場のインド株ETFでもいいから信託報酬で下回る投信を作ってしまえと出して来たのかも知れませんが、競争は大歓迎!新たな試みを評価します!
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2023年08月18日

eMAXIS Slimが全世界の信託報酬を野村同等へ引き下げと共に新興国株式を再度国内最安水準に!

三菱UFJ国際投信は8月18日付けでeMAXIS Slimの信託報酬を9月8日より引き下げるとプレスリリースしました!

eMAXIS Slim全世界株式を(オール・カントリー)(除く日本)(3地域均等型)と3種類出していますが、何れも信託報酬を「0.1133%以内」から「0.0575%以内」へと約50%も引き下げます!

少し腰が重く迷いがあったことも感じられますが、野村アセットマネジメントの「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」に対して追随値下げが必要と判断したようです。
と、ここまでは日経新聞も報じていた内容ですが、実はもう1つのサプライズ(!?)値下げが発表されました!

「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」信託報酬(税込) 「0.1859%以内」から「0.1518%以内」へ!

いや、こっちは聞いてないよ!
野村の「はじめてのNISA・新興国株式インデックス」は引き下げ前のSlim信託報酬に合わせていたので、Slimが積極的に下げる理由はありません。
どうやら6月に設定された「SBI・V・新興国株式インデックスファンド」の信託報酬(税込)「0.1438%程度」に遅れて対抗値下げしたようです。

Slimの信託報酬(税込)の方が若干高いのですが、SBI・VがバンガードFTSEエマージングマーケットETFをマザーファンドとして、この管理報酬0.08%に消費税が掛からず、ファンドの信託報酬として年0.0638%(税抜:年0.058%)を上乗せしているので、税抜きベースでは0.138%程度の信託報酬になります。
これは全て消費税の掛かるSlim新興国の信託報酬(税込)0.1518%=(税抜き)0.138%にピタリと一致するので、Slim新興国の信託報酬を税抜きベースでSBI・Vにピタリと合わせるための引き下げと見て間違いありません!

新興国の引き下げは並行して検討され野村オルカン対抗がなくても行われたのかも知れませんが、同時発表されたということは野村オルカン対抗が迷いの背中を押した可能性も高く、オルカンから別カテゴリーへの信託報酬波及引き下げ効果第一号かも知れませんね!?

さて、eMAXIS Slimが動いたことで他社も追随を迫られることになりそうです。
全世界株式では「たわら」が引き下げ前のSlimに並んでいましたし、新興国株式では「たわら」「ニッセイ」「野村はじめて」が並んでいました。
単純にSlimに合わせるだけではなく下回ったり(即追随対抗され互いに削り合うだからまずないと思われるが)、全世界と新興国以外のカテゴリーで引き下げを仕掛けてくる運用会社があれば面白くなりそうです。
特に出し抜きを封じられた野村様ですね、新興国での追随引き下げは必須だが天下の野村がセコセコと新興国のコバンザメ値下げだけで済ませるのか?三菱UFJ国際とeMAXIS Slim潰しに打って出て仕掛けるのか?

取り敢えず、遅ればせながらのeMAIXS Slim新興国の信託報酬最安値レベルへの引き下げを評価します!

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2023年08月12日

低コストのアクティブファンド「+αシリーズ」にインドネシアが信託報酬0.8%台で登場!

イーストスプリングが低コストのアクティブファンド「+αシリーズ」としてインド株式とベトナム株式の投信をリリースしていますが、新たにインドネシア株式投信が加わりました!

イーストスプリング・インドネシア株式ファンド(資産成長型)[愛称:+αインドネシア]

インデックス連動ではなくアクティブ投信なので「企業の本質的な価値を重視したバリュー投資を基本とし、ボトムアップ・アプローチに基づく銘柄選択により、中長期的な超過収益の獲得を目指した運用を行います」とのことですが、新興国へのアクティブ投資にも関わらず信託報酬は税込0.892%に抑えられています!
信託財産留保額が0.3%に設定されているものの、低コストでインドネシア単国への投資が可能になるので面白い存在だと思います。

当初の販売会社はSBI証券とマネックス証券ですが、SBI証券なら投信マイレージサービスで0.1%ポイント還元なので実質信託報酬は0.792%まで下がります!
(更に保有額1000万円以上なら0.2%還元で実質0.692%まで下がります!)

米国上場のiシェアーズ MSCI インドネシア ETFの経費率が0.59%なのでアクティブ運用であることも考慮すると充分な低コストであると言えます。
但し、アクティブ運用であるが故にファンドの運用方針でパフォーマンスが左右されるのでインデックスと比較したチェックは必要で納得した上で購入すべきですね。

コア指数ではないので新NISAに向けた価格競争もニッチな新興国投信まで及ばないのですが、+αシリーズのように徐々にでも投資対象が増えて低コスト化が進むことは良いですね。
こういう分野こそ東証ETFが狙うべきだと思うのですが、米国ETFと遜色ないレベルでインドネシア指数連動のインデックスを出せば需要を取り込めるのでは?
(コア指数は投信とのコスト差も小さいか逆転で、かつ分配義務のあるETFが新NISAでは不利になり投信に対してほぼ白旗確定。)

新興国インデックス投信を購入してもインドネシアの構成比は2%前後と思われます。
100万円購入してもインドネシアには2万円程度しか投資していないことになります。

インドネシアに期待があるなら、まさに+αとしてトッピング的にインドネシア投信を買い足すという使い方が向いていると思います。
インドの次はインドネシアとかあまりにも安易ですが、人口大国で遠い未来ではなくGDPで日本を抜くのは確実と見られている国なので、+αを使ってポートフォリオに少し多めに持つのは面白いかも知れませんね!?

イーストスプリング「+αシリーズ」の今後の更なる拡充と低コスト化に期待します!

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2023年08月04日

採算度外視で客寄せ上等の野村とSBIが手を組み信託報酬0.5%台のオルカンがネット証券で買える!

野村アセットマネジメントが「はじめてのNISAシリーズ」をリリースして各ファンドを軒並み最安値レベルに合わせて来ましたが、中でも際立つ低コストが全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬税込0.05775%!

これは日興アセットのTracersに信託報酬をピタリと合わせたためと思われますが、その他費用と信託報酬に区分する費目の違いにより実質的には野村オルカン(オール・カントリー)が「全世界」インデックスというカテゴリーに限らず全投資信託の中で最低コストを提示しているものと思われます。
Tracersがなければ野村もこんな低コストでは出さなかったはずであり、オルカン信者は日興アセットに感謝すべきかも知れませんね。

三菱UFJ国際投信のように費用の区分が違うからとTracersの信託報酬は無視することも出来たと思いますが、そこは大手証券グループ系列同士の最大手側として日興さんを下回ることは意地が許さなかったのかも知れませんね。
この特異なコスト競争により、日本において全世界(オルカン)のカテゴリーだけ頭2つ抜けた異常な低コスト環境が実現しています。

例えば、「はじめてのNISAシリーズ」には米国株式インデックス(税込0.09372%)、日本株式インデックス(税込0.143%)、新興国株式インデックス(税込0.1859%)とどれも低コストで揃えてはいますが、ここに日米を除いて欧州を中心とした先進国を加えて時価総額で加重平均したものが全世界(オール・カントリー)ですね。
でも、どう加重平均しようがこれらを組み合わせたパッケージに過ぎない「全世界」の信託報酬が0.5%台になる筈がなく、コストベースでは説明のしようがなく「全世界」のコストだけが50%程度のディスカウントになってしまっているのが現状だと思います。
コスト構造的には信託報酬0.5%台を説明できないのでオルカン信者は現状に感謝すべきかも知れませんね!?

でも、NOMURAって一品だけ採算度外視の目玉商品を作って客寄せに利用するってのはよくやるパターンだと思います。
しかも、玉子1パック98円で出せば充分なのに敢えて49円で出して原価割れの赤字でも客寄せに使います!?

10年間信託報酬をゼロとした野村スリーゼロ先進国株式投信もそうですね。
コスト構造的にゼロは不可能で10年赤字を覚悟して客寄せに使うのは体力のある「野村」だから出来ること。
他にはあまり話題にされることも少ないのですが、野村のオンラインでは信用取引の金利がなんと年0.5%で圧倒的業界最低水準です。
オンラインの手数料も概して高めなのですが、1点だけ他社も追随不可能で度肝を抜くような低コストを客寄せで設定するのが野村スタイルかと!?

「客寄せ」だとハッキリしたのは野村では「はじめてのNISAシリーズ」をつみたてNISA専用ファンドに設定したこと。
49円の玉子だけカゴに沢山入れて他は何も買わずにレジに持って行かれても赤字で儲からねえんだよと意訳できますね!?

ところがどっこい、ここで本邦投資家の救世主が現れます!
なんとSBI証券が「はじめてのNISAシリーズ」の販売を開始しました!
SBI証券では一般NISAでも特定口座でも購入出来て何ら制約は付いていません。

しかも、他ファンドと同様に信託報酬のSBI証券取り分はポイントで年0.0175%還元するので、実質的な信託報酬は0.04025%まで下がります!
つみたてNISA限定の野村経由で買う理由は1つもなくなり、オルカンを含む「はじめてのNISAシリーズ」は最大手のネット証券で制約なく買えます!

これがNOMURAにとっても歓迎すべき状況なのかは不明ですが、SBI証券から扱いたいと言われて断ったり「つみたてNISA」限定を要求するのは合理的に難しいのでしょうね。
(野村側はこんな儲からない投信を売りたいなんて言って来る証券会社は皆無だから結果独占販売と高を括っていたかも知れません。)

SBI証券としては低コストファンドの信託報酬が何%であろうが自社取り分は全て投資家に還元している訳で、そもそも儲けのない客寄せ商品としか思っていないので取り分が少なくても関係ない!
客寄せ商品だけをそのままレジに持っていき会計することも禁止はできないが、寄せられた内の何%かでも他商品を買ってくれればいいという考えでしょう。

採算度外視の客寄せ商品上等で比較的体力のある野村とSBIが手を握ってことで、投資家は実質信託報酬0.4%のオルカンをネット証券で気軽に買えることになりました!
よって、低コスト投信でも儲けが乗らないのは困る他ネット証券が追随して「はじめてのNISA」を扱うかは読めないですね。(SBIへの対抗策として受け身で必要ってところ。)

個人的には「全世界」というカテゴリーは好みではないのですが、現環境は安くてラッキーでいいなとは思います。
オルカン信者は感謝すべきでしょうね、SBI&野村の前に日興に対して!?
願わくば、オルカンの信託報酬がコスト構造に基づいたものとなり他のカテゴリーも同水準に下がって来ることを期待します!
米・日・欧・新興国を普通に加重平均したら0.5%台になるのが本来の姿!

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posted by 韋駄天太助 at 19:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする