http://corp.rakuten.co.jp/news/press/2013/0702_01.html
証券会社の企業分析レポートに当該企業が反論するのも異例ですが、何が特異かといえば楽天という大企業がアナリスト個人の名前を挙げて名指し批判した上で、このアナリストの取材を今後受けないことを宣言して、かつ投資家に彼の楽天に関する全レポートを参考にしないようにと勧めたこと!?
私はどちらにも肩入れしていませんが、いくつかの記事を読むと楽天に批判的な声が多いようです。
でも、私は全否定すべきではなく、楽天の反論を支持すべきこともあると思います。
●分析レポートに反論するのは企業の自由
我が社に関する証券会社の分析レポートが内容的に浅く予測数字も前提や計算に間違いがあり、意味を為さないミスリードのレポートであると反論すること自体は当該企業の自由だと思います。
寧ろ、その行為は合理的な市場形成に資するものであり、業界関係者の「企業側はレポートに反論できない」なんてトンデモ意見は特権階級意識のアナリストがぬるま湯で甘やかされているから出てくるのではないか?
●アナリストの分析がいい加減であることを世間に知らせた
レポートを読んでいないので内容が正しいのかはわかりませんが、楽天が業績予想の甘さを指摘した点は、コスト予想はグループ合算で事業別の利益分析をしていないこと、特殊要因があった年度の実効税率を予測数字にもそのまま適用していること等です。
アナリストの分析を信用している人が多いとは思いませんが、利益予想の数字やレーティング(強気・中立・弱気)だけが市場を独り歩きするのも事実だと思います。
さすがに売上予測は事業別に行っていると思いますが、コストを楽天全体、つまり楽天市場・楽天証券・楽天カード・楽天トラベル等に細分化しなければコスト予想は大雑把なものにしか成りえず、更に特殊要因でぶれた実効税率を掛け算して予測利益を計算されては無意味で有害なレポートだと反論したくなるかも知れません。
アナリストの予想なんてその程度だろと冷静な人も多いと思いますが、株価はアマチュア予想の予想屋に振り回されるのもまた事実。
楽天の反論がおかしいなら、証券会社名でアナリストがプレスリリースで再反論すればよいこと。
証券業界関係者の意見は概して楽天に厳しくアナリストに優しいようですが、一番笑えたポジショントークはこれ!
「仮に間違った情報で一部の投資家が売りに走ったとしても、それが本当に間違った情報ならば決算の時に正しい数字が出てきて買い戻されるだけ」
ここまで稚拙で幼稚なポジショントークには幼稚園の中でもなかなかお目に掛かれませんよ!?
アナリストは居ても居なくても市場形成には関係ないし、努力も能力も問われないし、一番度肝を抜かれるのはレポートを読む客に大損させても一向に構わないと確実に言っちゃっていますね!?
普段いい加減なポジショントークばかりして責められることもない立場だから、ウォール街的高慢ちきも合わさって職業病でこんな低脳トンデモ発言をしても平気なのかな!?
だから、楽天にも非はあると思うけど、一投資家としてはアナリスト側の肩を持つ気にはならないんだよね。
三木谷社長名で会社として報道機関宛に公式に発表した内容でシニアアナリストではあっても個人攻撃は頂けないと思います。
プレスリリースで反論すること自体は問題ないと思いますが、楽天株式会社もこの行為において市場から評価がなされることを理解してやっているのであれば・・。
アナリストを低評価で「楽天市場」から締め出しても、「楽天」もその振る舞いを「市場」から評価される立場なのだから!?
下衆の勘繰りですが、権力の集中した起業社長がこのレポートに激怒して、下の者が諌められずに今回の攻撃的な反論に及んだのではないか?
どうやら、レポートでは楽天の投資判断が中立から弱気に引き下げられ、三木谷氏の政府会議メンバー参加が株価を押し上げたが過大評価という分析がされたようです。
いろいろとカチンと来ることが書かれていて血が上ったが、そうは言えないからトップダウンで指示が落ちて財務経理的な事柄で甘さや矛盾を追及して、レポートを全否定したかった・・のかも知れない!?
楽天の足元の株価上昇を鑑みれば弱気の投資判断は妥当だと思いますが、今回の件でも良くも悪くもトップの独断で特異な対応にまで及んでしまうのは、この会社に投資する上では大きなリスクでしょう。
今回の騒動で投資家は、アナリストの言うことも社長の言うことも、ポジショントーク盛り沢山だから安易に信用してはいけないということを学ぶべきなのかも知れません!?
社長はどんなに大ボラ吹いてもアナリストはどんなに浅く粗く間違っても決算の時に正されるんだから、投資家は彼らの食い物にされないように!?

読んでいないのにアナリストがいい加減とか。
どちらにも肩入れしないとかよく言う。
貴殿こそ人様のブログを読んで理解した上でコメントしては?
読んでいないのでレポート内容の是非は判断できないが、「アナリストがいい加減」とは今回の件に限らず(私の主観である)一般論であり、読んでいないから(多分読んだとしても)「どちらにも肩入れしない」のであり、そんなことを「よく言う」のではなく当たり前。
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