2013年09月25日

半沢直樹と中野渡頭取と大和田取締役が居る「東京中央銀行」の株は買いたくない!?

前々回のエントリーでも取り上げた「半沢直樹」の最終回視聴率が40%を超えたようですが、その理由は簡単!
ここが日本で単に視聴率が30%を超えたから・・(以下略)。
まあ、1989年に日経平均が3万9千円を付けた理由に「ここが日本」であることを外せないのと同じですね!?

大和田常務を演じる香川照之の演技はさすがでしたね。
自分の高きプライドと格闘しながら嗚咽をあげて膝をつき半沢に土下座するラストシーンは時代劇で懲悪される側の大物そのものであり、視聴者が最後に大和田に求めるぶざまな格好悪さを、つまり視聴率の取り方をよく判っていますね。

さて、今回は視点を変えて、投資家目線で「半沢直樹」を見てみましょう。
半沢の居る架空の「東京中央銀行」株を買いたいでしょうか?
投資家目線で半沢直樹を評価すると微妙です!?
確かに彼は極めて優秀な銀行員というキャラ設定で銀行にとっての損失も取り返して企業業績に貢献しているはず。

でも、彼の主たるモチベーションは親父さんの仇を討つために大和田常務に倍返しで復讐することであり、そのために東京中央銀行に入行している。
会社の業績に貢献することよりも、私怨をはらすために銀行の業務や立場を利用しているのであり、投資家目線では迷惑この上ない行員である!?

復讐が結果的に企業業績にも結びついているが、優秀というだけで半沢を評価する訳にはいかない。
だから、業績に責任を負っている中野渡頭取が大和田をやっつけた半沢に出向を言い渡すのも妥当な判断と言える。

しかしながら、大和田を平取への降格という大甘処分でお茶を濁し、仮にそれが頭取自身の責任問題から逃れるための保身ではなく、中央側トップの大和田を懐柔させて行内の融和を図るためだとしても、頭取失格と判断される。
第2第3の大和田が次々と現れるなら行内のガバナンスが体をなしていない証拠だし、頭取が無能だと言っているようなもの。

入社式で新人に向かって後ろめたくて少し目を逸らしながら言うような「銀行員にとって最も大切なのは人を見る力」の一言で頭取が務まるのなら苦労しないし、既に行内不祥事が複数起こり大和田を見抜きコントロールできていなかった時点で中野渡は大組織の経営を任せるには無能であると判断される。

大和田は言わずもがなだが、彼も銀行員としての能力は高いというキャラ設定なので改心して取締役で業績に大きく貢献してくれる可能性はある。
しかし、あのキャラでは喉元過ぎればまた悪事を働くリスクを考慮すべきで、「追いやる」という判断が適切だったと思う。
だから、私怨のために好き勝手やりたい放題の半沢次長と無能としか映らない頭取と自行に損害を与えた犯罪者が平然と取締役に残っている東京中央銀行の株は絶対に買いたくない!?

しかしながら、半沢はダメな上役とはぶつかり喧嘩するが同僚や部下との関係は良好であり、単なるトラブルメーカーではない。
日本的企業では協調性(=黒くても長いものには巻かれる意志薄弱)がなく上に逆らう問題児というレッテルを貼り干して終わりだが、恨みを晴らし終えた半沢が今後能力を発揮して業績に貢献する可能性は高く、(多分今回の子会社への出向は片道切符ではなく)追いやらないという判断は正しいと思う。

役員会議で大和田常務を締め上げるついでに、下っ端次長の半沢が上から目線で役員全員に説教するシチュエーションには全くリアリティはないが、説教内容には強いリアリティがある。
「皆さんはこれまでずっとこのテーブルのうえで黒だと思っているものを詭弁で白にすり替え続けてきました。その結果が今のこの東京中央銀行です。」
「弱いものを切り捨て自分たちの勝手な論理を平気で人に押しつける。問題は先送りされ誰一人責任を取ろうとしない。くだらない派閥意識でお互いに牽制しあい、部下は上司の顔色をうかがって正しいと思うことを口にしない。そんな銀行はもう潰れているようなものです。」

シャンシャン総会ならぬシャンシャン経営会議は烏合の衆の役員達では議論する場にはならず、かといってトップが独断する能力もメンタルも備えていない。
何故そうなるかは日本的経営の人をスポイルする組織システムと正しく評価しない(できない)人事制度をこのドラマがよく表していたと思います。

人事を握ってマイナス評価で飛ばして恐怖政治を見せしめ、従順で自分より無能な部下をこよなく愛し、私の好まない言葉ですが「社畜」を大量拡大再生産して、結果会社の業績は傾く。
半沢の指摘は架空の「東京中央銀行」の駄目っぷりだけではなく、日本経済の「失われた25年」の理由の1つを鋭く突いている。

アベノミクスで上昇しても、日本企業全体に対する評価は株価ではバブル絶頂期のまだ1/3に過ぎない。
そうだ、「東京中央銀行」の株は現実には売られていないのだ!
この会社の株を買いたくないということは、(昭和から悪い面を引き摺り続けている)日本的経営の会社を買いたくないのであり、それはドラマの視聴率とは反対のカーブで25年に渡り低下を描いてきた日経平均が「半沢直樹」とは対極にあるからかも知れない!?

日本企業はその小さなケ○の穴を思いっきり拡げて、貴重な半沢直樹的キャラを潰してはならない!活かせ!
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posted by 韋駄天太助 at 12:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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