2016年09月20日

税制改正要望の現行NISA改善と選択制積立NISAの創設は複雑でわかりにくい!

金融庁から平成29年度税制改正要望項目が公表されています。(↓)
http://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20160831-3/01.pdf

なかなか興味深いのですが、NISAにだけ特化してまずは「現行NISA」の改善要望から。
●投資期間(現行:平成35年まで)の恒久化
●非課税期間(5年間)終了時の対応
・含み益の場合:年間投資上限額(120万円)を一定額超過している場合であっても、 ロールオーバーを可能とする
・含み損の場合:(特定口座への)払出し価額はそもそもの取得価額(100or120万円)とする

NISAはそもそも税率アップ時に市場への激変緩和時限措置として導入されたのですが、(最初からわかれよと言いたいですが)もう簡単には止められない制度となってしまったので恒久化要望は当然出てきますね。

5年後に例えば時価150万円までならNISAでロールオーバー可能とした場合に、上限120万円の超過30万円分が特別にNISAで増やせる枠になりますが、とてもわかりにくい。
更に5年後の扱いは150万円+αとなり上手くやれば恒久的に(笑)NISA枠を拡大できるのか不明ですが、非課税期間の延長or恒久化の方がわかりやすいですね。

含み損の場合は批判も多かったので、「時価(例:80万円)」ではなく「取得価額100万円&含み損▲20万円」で払い出せることは素直に評価できます。

次が一部には拍手喝采、一部には非難轟々(?)で大混乱の「積立NISA」創設!
●非課税投資枠:年間投資上限額60万円、非課税期間20年
●対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資商品(例:バランス型ファンド、非毎月分配型ファンド等)
●投資方法:あらかじめ締結した契約に基づき定期・定額で投資(積立)を行うものに限定
●現行NISAとの関係:選択的に利用可能とする

この制度自体はそれ程わかりにくいものではなくシンプルです。
ザックリ言えば、対象ファンドに毎月5万円積立なら20年間非課税で継続できますよと。
ただ、商品を具体的にどう限定するのか(ファンド名を金融庁が指定する訳ではないでしょう)と積立をどこまで厳密に行わなければ認めないのか(商品・積立額の変更許容度)は気になります。

非課税期間20年ではロールオーバーを忘れそうだし、これこそ恒久化でも良さそうですが、総投資枠の上限設定が必要なんでしょうね。
60万円x20年間=1200万円が積立NISAの総投資枠になります。
現行NISAが120万円x5年間=600万円の総投資枠なので、年間の投資枠は半分だが総投資枠は倍にして「長期積立」投資にインセンティブを与えたのでしょう。

これをどっちか選べと言われても私的には現時点で答えは出せませんね。
個人的には積立限定と対象商品の制限は足枷で迷惑なだけですが、総投資枠の倍増は確かに魅力です。
NISA制度の拡充という意味ではよく考えられていると思いますが、仕組みの違う2つの選択制NISAで複雑にわかりにくくなってしまうと思います。

シンプルな仕組みがベストですが、優遇し過ぎる訳にもいかない、改悪となるような変更もやれないと改善・拡充を考えた結果、策士策より妥協に溺れて複雑怪奇な制度になってしまいそうです。
わかりにくいお陰で「保険の窓口」ならぬ「NISAの窓口」が街に店舗を構えて、商品を紹介してファンドからバックマージンが入るような仕組みになってしまったら、資産形成の元も子もありません!?

金融庁が長期分散積立国際投資を推奨するのも結構ですが、そもそもNISAは税率アップによる日本の株式市場への激変緩和策だったはず。
米国を中心に分散投資せよなんて「国」が国民に言わずに日本市場の個別株投資への優遇もしては如何ですが?
個人的な希望ではありませんが、日本の個別株なら含み益がどれだけ増えてもロールオーバー可能とか、300万円前後のファストリや任天堂の株はNISAで買えないから日本の個別株に限り翌年以降の枠を前倒しで使い買えるようにするとか・・。
(海外でも自国株優遇策の事例は聞かないから対外的に問題あるのかな?)

じゃあ、こうしよう!
面倒で複雑なことは全部やめてシンプルに税率一律10%へ戻すんじゃなく前進だ!?
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posted by 韋駄天太助 at 14:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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