2018年06月18日

eMAXIS slimにS&P500登場で本家の廉価版から看板シリーズに脱皮するか?

三菱UFJ国際投信のeMAXIS slimシリーズに米国株式(S&P500)が登場します。
(プレスリリースPDF:https://emaxis.jp/text/release_180615.pdf

設定日:7月3日
信託報酬:年率0.1728%(税抜0.16%)
販売会社:SBI証券、楽天証券
概要は以上ですが(笑)、有名指数のインデックス投信ですからね。

iFreeシリーズS&P500の信託報酬0.225%を大きく下回り、S&P500指数に近い楽天・全米株式インデックスの信託報酬0.1696%に肉薄しています。
税抜きでは0.16%で揃えているので、先進国・新興国インデックスと同様にslimシリーズの公約通りで最安水準に揃えて来ました。

このファンド自体の興味よりも注目すべきポイントは別にあります。
eMAXISシリーズにはないS&P500を何故slimにだけ投入したのか?
そして何故このタイングなのか?

Slimシリーズは今でこそコストに敏感な投資家から注目され評価されていますが、当初は本家eMAXISシリーズのネット限定廉価版と見られていました。
三菱UFJ国際投信がメインで売りたいのは信託報酬を乗せて儲けられる本家で、slimは他格安ファンド対抗で渋々出したから本家より目立たせたくないと・・?
故に本家あってのslimなのでS&P500なんて出すつもりもなかったし、本家よりもslimの方が目立って貰っては困る。
だって劣化版ではなく廉価版の二重価格に過ぎないから本家の存在意義がなくなってしまう。

しかしながら、slimの利ザヤを削って対抗値下げを公約通りに繰り返す内に、もうこのシリーズを前面に押し出して拡販していくしか生き残る道はなくなってしまった。
最安を守り続ける方針も評価されたのか、マネックスや松井証券の限られたiDeCo商品にも選ばれ何十年にも渡る資金流入が期待できるようになってしまった一方、赤字だからと簡単に償還したり値上げしたりすることも難しくなってしまった。
もうslimは本家eMAXISシリーズのネット廉価版とは位置付けられず、ほぼ別シリーズとして扱って独立で薄利商品を積極的に多売していくしかない。

それなら、積立NISAの対象インデックスであるS&P500も出して、楽天バンガードシリーズにも真っ向対抗して国産ファンドが顧客も奪ってしまえと・・。
三菱UFJ投信にとってもslimシリーズの位置づけが大きく変わって来て本腰を入れた証拠ではないかと?

こうなるとslimシリーズが次に投入する一手とどこまでシリーズを拡大していくのかに興味が湧きます。
今回は積立NISA対象インデックスでしたが、今後は幅広く多種多様なインデックス投信まで最安水準公約で投入することを期待したい!

もう本気ならシリーズの名称変更を検討してもいいと思いますよ。
eMAXISの廉価slim版ではなく、三菱UFJ投信のネット限定看板商品であると前面に押し出せるように、eMAXISは無関係として異なる名前を付けて別ブランド扱いにしましょう!
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posted by 韋駄天太助 at 11:07 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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