これに続くライバル他社ファンドは0.3%台なので、敢えてslim以外を選択する理由も見当たらない・・。
でも、本当にそうでしょうか?
いくつか条件が重なればそうとも言い切れず人によってはslimを逆転するかも・・というお話です。
今回の話は購入先をSBI証券に限ります。
もうわかりますね!?SBI証券には投信マイレージサービスがあり投信保有残高に対してポイントが付与されます。
インデックス投信の低コスト化により通常の0.1%が付与されないケースも増えましたが、その中でも信託報酬が高めの新興国ではまだ多くが通常に付与されます。
slimは安過ぎるので0.05%付与に下げられましたが、信託報酬0.3%台の他ファンドでは0.6%台のeMAXIS本家同様に0.1%がポイント還元されます!
実はマイレージを考慮すると0.3%台の新興国ファンドはとてもラッキーなのです!
税抜き0.34%前後の信託報酬でたわら・ニッセイなど有名なファンドもありますが、今回はマイナーな「つみたて新興国株式」で比較してみます。
何故なら、このファンドは三菱UFJ国際投信が運用してマザーファンドはslimと同一なので、信託報酬以外の違いが小さいからです。
信託報酬(税込) ポイント還元 還元込みコスト
slim 税込0.2052% − 0.05% = 0.1552%
つみたて 税込0.3672% − 0.1% = 0.2672%
それでも単純に数字を比較すると差が0.1%程度には縮まりますがslimには敵いません。
しかし、投信マイレージサービスには残高1千万円以上の場合は倍の0.2%還元となる(0.1%未満の還元率はそのまま)特典があるので、このケースで比較すると
信託報酬(税込) ポイント還元 還元込みコスト
slim 税込0.2052% − 0.05% = 0.1552%
つみたて 税込0.3672% − 0.2% = 0.1672%
と肉薄しますが、それでも0.012%のリードがslimにはあり、敢えて「つみたて」を選択する理由は何1つないように思えます・・か?
まあ、この時点でコスト差は資産額に対して1万分の1に過ぎないのでどちらを選んでも同じと言えるのですが、低信託報酬より改悪リスクの高いポイント還元を敢えて選ぶ理由もないでしょう。
しかしながら、税金を考慮すると逆転が見えて来ますね!?
信託報酬が低いと言うことは含み益がその分大きくなるということで、課税もその分大きくなるということです。
信託報酬差(つみたて−slim) = 税込0.162% x 税率約20% = 課税差0.0324%
分はslimの方がつみたてより税金がアップします。
よって、slimのリード0.012% − 課税差0.0324% = ▲0.0204%
で逆転が実現するので、slimより高信託報酬の「つみたて」を選んだ方が有利なのです!
少々詭弁と取られるかも知れませんが(笑)、条件が揃って計算間違いがなければ真実です!
@SBI証券で現状のA信託報酬差とBマイレージ還元率が変わらないという前提でC投信残高1千万円以上でD含み益となるケース!
含み損となっても1万分の1レベルの差でしかないので、Dはあまり気にしなくて良いでしょう。
付け加えると、マイレージで得たSBIポイントはTポイント等に等価交換すれば使い先によっては1ポイント1円以上の価値になる場合もあるので、それも考慮して検討してみても良いでしょう。
因みに同じマザーファンドであるslimとつみたての6カ月騰落率を比較すると、▲6.82%対▲6.90%でslimが0.08%上回って当然だが勝ち。
これは両者の年間信託報酬差0.162%(税込)にピタリと一致するので、今後のパフォーマンスもほぼ信託報酬差だけslimが上回ると予想できそうです。
非課税のNISAではslimを買い、特定口座では「つみたて」あるいはニッセイやたわらの新興国ファンドを選ぶという選択肢も悪くないと思います。
投信マイレージ的には信託報酬0.3%台の新興国ファンドが一番大盤振る舞いの出血大サービスなので敢えて、あえてね(って古い?本田のように?)slimを外すという考えも悪くないでしょう!?

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