2021年08月02日

中国の学習塾規制で教育銘柄総崩れも国の政策として方向性は正しい!?

先週の香港市場では中国共産党と国府院による学習塾への規制強化策を受けて関連銘柄は半減以下に下げるケースがありました。
これは一面的には資本主義に反する中国政策リスクではあると思いますが、別の面から見れば長期的に国力を維持可能な中国の強みと言えるのかも知れません!?

・小中学生を対象とした学習塾に対して、新規開業の認可を認めず既存の学習塾は非営利団体として登記。(株式上場による資金調達を禁止)
・学費も政府が基準額を示して管理。
・高校生向けの学習塾は新規開校を認めないものの、それ以外は「今回の規制策を参照に規定を執行する」に少し緩める。

学習塾のみならず過剰な宿題も規制します。
・小学1、2年生に筆記式の宿題を出さないようにする。
・宿題量の目安として、同3〜6年生は1時間、中学生は1時間半を超えないようにする。代わりにスポーツや読書、文化活動を促す。

一番最後の政策なんて国民が困るような何か間違った押し付け政策をやっているでしょうか?(笑)
小中のうちから勉強やり過ぎずに運動や読書しろと逆規制です。

中国政府には以下のような問題意識があるようです。
・過剰な競争による教育費高騰が少子化の大きな要因の1つ
・教育に金が掛かり過ぎると貧富の差がそのまま子の学力に直結しかねない
(=親に金がなければ「学暦」が手に入らず機会と結果の不平等になりかねない)
・そもそも過剰に勉強して来た人材が社会で「優秀」とは限らず、バランスを欠いていることも多く無駄なガリ勉は禁止すべき

最後はかなり私の意訳が入っていますが、今行われているオリンピックに例えると横並び意識の強い日韓中などの東アジアでは競争が際限なく加熱して多くの子が学習塾に通い、その他のことを全て犠牲にして全てを勉学に注いで戦う受験オリンピックになりがちです。
国が規制を掛けることが間違っているとは思いません。

全てを「教育」という美辞麗句に包んだ自己欺瞞で多大な時間を勉強に費やすことを正当化しがちですがそうやって若い「人材」を潰してきました。
いい国作ろう鎌倉幕府、水平リーベ僕の船、サイン・コサイン・タンジェントを死ぬほど覚えて勉強して解けるようになったところで社会に出てから何の役にも立たず壮大な時間の無駄です!?

・・というような教育論を書き始めると1つのエントリーに収まらないので控えますが、中国より先で「ゆとり」「少子化」より前の時代で異常に加熱した受験戦争を「多子」のライバルと戦って「教育」いや「詰め込み」を受け過ぎた人材が、どれだけ日本の国力を維持して来たかを考えればマイナス効果も明らかです!?

国家が小学生に1日最低4時間の宿題を義務付けたのならあまりに非民主的で人権無視の横暴国家だと思いますが、塾に行くな!宿題減らせ!と子供の人権を「横暴」から守る逆規制ですからね!?

人権無視と評判の悪かった「一人っ子政策」にしても1979年から30年以上実施してやっと人口14億人に抑えられた訳で、実施してなければどこまでの巨大人口国家に膨れ上がっていましたかね?
コロナの抑え込みを含めて国家主導で迅速かつ強力な政策を実行できることは長期的に国力を維持する可能性を秘めた強みでもあると思います。
もちろん一党独裁に問題も沢山ありますが、14億人の国家で性急に民主主義を導入して間接的でも多数決で政策や運営を決めた方がメチャクチャな国になるのではないかという危惧が勝りますね。

学習塾規制に限って言えば、非民主的な政策でもなく一面では中国リスクであることも確かですが、むしろ中国の強みを見せていると思います。
日本だって1970年代や80年代からこんな政策を導入できれば「人材」の質も変わって、国力が維持されていたかも知れませんね!?
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posted by 韋駄天太助 at 11:33 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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