しかしながら、取引手数料は先行3社と横並びで為替スプレッドを20銭とし他社の25銭を下回るもののインパクトはありません。
auカブコムは月次業務計数を開示していますが、21年12月の口座数は136万で、新規開設数は直近半年でザックリ1万/月の実績です。
SBI・楽天とは比較になりませんが、マネックス証券が達成した200万口座に到達するのもこのままのペースでは6年以上かかります。
今回の銘柄数で劣り価格競争力なき米国株サービスだけでは口座増加の起爆剤にはならないでしょう。
でもね、自覚はあるのかわかりませんが敵失含めてauカブコム証券に強いフォローの風が吹いてるんですよ!?
まず、楽天銀行のマネーブリッジが4月以降は残高300万円超について0.4%の金利に引き下げられます。
対抗でカブコムはauじぶん銀行との連携によるauマネーコネクトで金利0.1%を提供しています。
更にau pay(スマホ決済)とau payカード(クレカ)との連携により金利は0.2%までアップするので、系列ネット銀行との連携においてSBIを凌駕して4月以降は楽天も敵ではありません!
ちょっと天狗になった楽天連合から証券口座待機資金を含む預金残高をごっそり奪う大チャンスが転がりこんでいる訳ですが、カブコムはその為にまず真っ先に何をすべきか理解していますか?
●入出金サービスを他社並みの使い勝手に改善すること!
これがauカブコム証券飛躍の一丁目一番地だと思います。
証券サービスのラインナップも揃って料金も負けている訳ではありません。
ボロ負けしているのは排他的で使いにくくイマドキ有料多数のお粗末過ぎる入出金サービス!
実は既に地味な改善はされていて、以前は確か有料だった三井住友銀行とみずほ銀行からのリアルタイム入金が現在は無料で出来るようになっています。
これについては多分リリースしていませんが、今さら告知するのも恥ずかしい排他性で系列の三菱UFJとauじぶん以外を如何に冷遇して来たのかをアピールすることになってしまうので黙って改善しています!?
まだ他に最低限2つの改善は絶対に必要です。
@リアルタイム入金対応に楽天銀行と住信SBIネット銀行を加えること!
A出金口座が三菱UFJ・auじぶん(他一部銀行)以外でも翌日出金で構わないので手数料110円を取らずに無料化すること!
こんなことは当たり前で主要ネット証券のみならずほぼ全てのFX・CFD業者がクリアしていることで、auカブコム証券だけが対応できない理由は存在しない筈でこのような排他性は愚かにも自らを投資家から遠ざけられる存在に追いやるだけです。
●AU PAYカード投信積立1%還元の早期導入!
もう1つのポイントがこれです。
こちらも敵失がありSBIによる新生銀行買収によりマネックス証券が2月下旬から1%還元で始めるクレカ積立をいつまで続けられか?本当に始められるのか?もわかりません。
楽天証券は当面1%還元を死守すると思われますが負担は重く代わりに投信保有ポイントを4月から廃止するし、SBI証券は一般カードで0.5%還元で若干劣ります。
これについては昨年auカブコムの社長が導入予定と発言しているし、系列のAU PAYカードによる投信積立1%還元を早期に導入できれば競争力を持つ筈です。
●au経済圏やpontaポイントとの連携強化
上記2つをしっかり実行した上で(カード積立とは密接に絡んでいますが)カブコムがauに買収された強みとしてau経済圏との連携を強化して顧客を囲っていくべきでしょう。
こちらも敵失で楽天経済圏は改悪の方向性が多く、SBIやマネックスは形成する経済圏がないのでカブコムの強みです。
楽天がモバイルを安売りして経済圏に取り込む作戦なら、auは高収益で強みであるモバイル事業が中心にあるので証券・銀行サービスで他社を下回る条件で顧客を確保してau経済圏へと取り込みたいでしょう。
楽天証券が700万口座を誇っている時期にauカブコムが100万口座ちょっとで月1万口座の増加(計算上は700万口座到達が約50年後になる)と悠長なことを発表していて良いのですか?
他社とサービスや料金比較をすれば然程劣っている訳ではなく136万口座に甘んじる実力でもないんです。
まず排他的な思想を捨てて一丁目一番地の入手金を他社並みに早期に改善すること!
auカブコム証券に敵失でフォローの風が吹いている今が投資家の見方を変えてメイン証券に据えてもらう大チャンスなのですから。

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