2022年03月22日

DMM株の米国株取引手数料0円はミスリードだが圧倒的に安いのは安い!?

DMM.com証券が米国株サービスを取引手数料0円で開始したのは2018年11月でした。
当時は取扱銘柄が少ないこともあり然程関心がありませんでしたが、改めて見ると安いですね!?

取引手数料自体が完全0円なのは事実です!
勿論カラクリはあって、為替手数料が1ドルあたり25銭かかります。
円貨決済のみなので約定の度に為替手数料が発生して、これがDMMの収益源になります。

約定価格1万ドルで1ドル=120円時に往復売買する場合の手数料を考えてみます。
1万ドルx119.75円 − 1万ドルx120.25円 = 売却益0円 −為替手数料5000円
約定代金120万円(=1万ドル)に対する往復手数料率は0.42%です。

1ドル=100円なら計算は簡単で往復手数料率0.5%になるのですが、円安になればなるほど手数料率は下がって有利になります、
当時から手数料ゼロに見せかけ為替で儲けるとか批判的な見方もありましたが、ブローカーが為替手数料だけ取るなら非課税となるので払う側の投資家ともWin-Winの関係なんですね。

大手ネット証券は横並びで約定代金の0.45%を手数料としていますが、投資家が払うのは消費税込みで0.495%になります。
往復では約定代金に対して0.99%の取引手数料が掛かりますが、為替手数料はこれに外付けで発生します!
但し、
@外貨取引なら売買の都度で為替手数料は掛からず節約できる(税金計算上は都度計算だが架空の話)
ASBI証券なら住信SBIネット銀行を使い数銭の手数料に収める方法がある
Bマネックスならいつまで続くか不明だが為替手数料ゼロを継続中
とDMM株より有利な点も多々あります。

しかしながら、大手ネット証券側の為替手数料を仮にゼロと見做しても往復手数料はDMM株 0.42% << 横並び大手 0.99%でDMMの圧勝です!
更には大手で買付手数料無料としているETFの場合でも売却時には0.495%のコストが掛かるので、DMM株の往復0.42%の方が安い!(1ドル=100円ならほぼ同等)

DMM株は円貨決済のみで取引の都度為替手数料を徴収されるデメリットはあっても、取引手数料自体は事実0円のパワーは絶大なので殆どのケースで大手ネット証券の取引コストを下回ります!

DMMが取引手数料を0にする代わりにDMM米国株で儲けるもう一つの手段が配当金受取時の為替スプレッド「基準為替レートの−1円」設定です。
配当支払いが行われる度に円換算して投資家に受け渡す際に25銭ではなく1円をDMMが抜きます!
えっ1円も?不当な搾取!という印象を受けるかも知れませんが、約定代金に対してではなく配当金に対してなので印象ほどは抜かれません!?

時価評価1万ドルの銘柄で配当利回りが2%で1ドル120円時の手数料を考えます。
1万ドル(時価) x 2%(配当利回り) = 年間配当金200ドル 
200ドル x 1円(スプレッド) = 200円(DMMの取り分)
時価評価120万円(=1万ドル)に対する年間配当金スプレッドコスト比率は0.017%!

配当金から1%近く抜かれたとしても銘柄の時価に対しては0.017%のコストに過ぎません。
高配当銘柄で利回り4%としても年間0.033%のコストなので10年保有で0.33%抜かれますが、これが高いか安いかの判断は投資スタンスによっても異なるでしょう。

DMM米国株の銘柄数も大手ネット証券には劣るものの、個別株1627銘柄、ETF185銘柄、ADR120銘柄と徐々に増えてきました。
ETFも主要な銘柄は揃えているし、新興国の国別指数連動ETFも増えてきました。

大手ネット証券が横並びで米国株取引手数料が高止まりの中、DMM米国株は配当からコッソリ抜くとか為替手数料を表に出さずゼロ円アピールとか非難されようとも、事実として取引手数料ゼロ円のパワーは大きくトータルの取引コストでは大きな優位があり、米国株・ETF取引のブローカー選定において有力な選択肢に加えても良いと思います。
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posted by 韋駄天太助 at 12:29 | Comment(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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