https://www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20220831.html
岸田政権が進める「資産所得倍増プラン」関連として「NISAの抜本的拡充」を一番目に要望しています。
【要望のポイント】
● 制度の恒久化
● 非課税保有期間の無期限化
● 年間投資枠を拡大し、弾力的な積立を可能に
● 非課税限度額の拡大(簿価残高に限度額を設定)
● 安定的な資産形成を促進する観点から、長期・積立・分散投資によるつみたてNISAを基本としつつ、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)※」を導入
(※ 非課税限度額の内枠として、@既に積み上げた資産(預貯金)によるキャッチアップ投資や、A企業の成長を応援するため、上場株式や一定の商品性を持った株式投信等への投資を可能とする)
● つみたてNISAの対象年齢を未成年者まで拡大
(※ ジュニアNISAは、予定通り2023年末で新規買付終了)
ザックリした理解はこうなりますかね。
現行のバラバラNISA3制度を統合するために、ジュニアNISAについてはつみたてNISAの対象年齢を拡大することでカバーする。
つみたてNISAを新制度の基本コンセプトかつ核として残しつつ、一般NISAは新制度の「成長投資枠」に機能を引き継ぐ。
制度を恒久化して@保有期間の無期限化とA年間投資枠の拡大により非課税限度額の拡大を図るが、簿価残高に限度額を設定することで投資枠の制限をかける。
また、2024年施行予定だった二階建ての「新しい一般NISA」については今回刷新が要望されているので、今回のNISA拡充策に置き換えられてお蔵入りすることになりそうです。
ややこしく使い勝手の悪そうな制度でしたし、大統一の拡充NISAが新設されるなら当然の措置ですね。
つみたてNISAの年間投資枠(40万円)と非課税限度額(800万円)を拡大と要望されていますが具体的な金額は明記されていませんし、一般NISAの代わりとなる「成長投資枠」(仮称)についても「枠」が何円なのかは明記されていません。
ザックリとしたイメージは、これまで選択制だった「つみたてNISA」と「一般NISA」が合体して「(新)(統一)(恒久化)NISA」では全員が非課税期間無期限化された両方の枠を与えられ、かつ限度額も拡大されるという感じですね。
(新「一般NISA」で仕組まれたような一階で積立しない者には二階で成長投資枠を使わせないとか面倒でお節介な強制を制度に仕込んでくるかは現時点で不明。)
あくまでこれらは金融庁の要望なので政府方針に従い「拡充」の基本方針が受け入れられることは間違いないものの、新制度自体が大きく修正を迫られたり、明記されていない限度額が抜本的に拡大されるかはまだわかりません。
仮に限度額が変わらないとしても、「一般NISA」と「つみたてNISA」を併用できるようになるだけで殆どの人にとってはNISA制度大改善で「新統合NISA」はありがたい制度になるはずなので今回ばかりは期待しても損はなさそうですね。
私は現状「一般NISA」を選択しているので、非課税期間5年満了時に簿価ベースの限度額の範囲で「成長投資枠」へロールオーバーできるのか?ということに関心がありますが、細かいことはまだわかりませんね。
というか元々新「一般NISA」へはロールオーバー可能だったので不可にすべき理由はないし、新制度の「成長投資枠」へもロールオーバー可能にすべきなので忘れずに盛り込んで下さいね!

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