インフレが全然収まっていないことと若干予想以上の悪化を示したことでFRBのタカ派姿勢継続が意識されてNYダウは場中に年初来安値となる28,660を付けました。
ところがここから小暴騰を演じて終わって見れば3万ドルを回復する30,038で引けました。
CPIが悪化して株価が大上昇って意味が全くわからない・・。
いやあ市場って本当に効率的ですね!?
雇用統計が予想より堅調でCPIが上振れ悪化ではFRBが利上げの手を緩めないと強く連想される環境下で何故株価が上がる?
10月13日のニューヨーク市場ではこんな動きが主流だったのかも知れませんね。
そもそもCPIが「予想値」より悪化すると市場はある程度「予想」して下落に備えていた。
結果判明で初動は当然売りとショート攻めで反応。
9月30日に付けた年初来安値となる28,725近辺をショート筋は一旦の買い戻し目処に設定し、材料関係なく安値拾いする買い手が待ち構えるポイントでもあるので28,660で下げ止まった後は買いの勢いが優勢となる。
ここで反転すると9月30日の年初来安値とプチダブルボトムを形成するので反転を待って押し目買いを入れる層も加わり、機械仕掛けのトレンドフォローも売りから買いに転換して上昇に加速度がつき、デイリーのチャートを見ながらもしかしてトレンド転換と上昇に焦る層も買いで参入して引けは何故か3万ドルを超えてしまった!?
とすれば、材料が何であれ関係ないし誰も底打ち判断した訳ではないということかも知れません。
未来にインフレ鎮静化の明るい兆しが見えた訳でもなく、FRBは11月以降も0.75%の利上げを続けると想定される材料が出た後の不思議な上昇です。
翌日は揺り戻しで再度3万ドルを割り込み403ドル下げて週末は29,634で引けたのも当然かも知れません。
NYダウの9月CPIショック後の場中年初来安値28,660を今後は割り込まないなんて理由はどこにも見当たりませんからね!?
金曜日のNASDAQ総合は▲3.08%の下げで10,321で引けて半値戻し以上に木曜日の上昇を打ち消しています。
売りポジションを持っているショート筋がもういい所まで下げただろうとCPIショックの材料を利確のネタにするだけでも動きは買いを建てるのと同じなので株価を上昇させます。
10月13日のCPIショック急落後に何も底値と判断した訳ではなくポジションを解消してフラットにして仕切り直しただけなのですが、年初来安値というわかり易い水準も相まって小さな動きから徐々に買い戻しが買い手も呼んで不思議な上昇になっただけと見ておいた方が良いのかも知れませんね!?

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