2023年11月24日

新NISA方針(4):コクサイ改めコスト考慮の最適解はオルカンならぬ「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」!

一度は新NISAをコクサイ連動投信で埋めると決めましたが、全世界のカテゴリーでとんでもない値下げ競争が起こりました。
日興Tracersが4月にオールカントリー(以下オルカン)の信託報酬を驚異の税込0.5775%に設定しましたが、野村が7月に「はじめてのNISA」シリーズで同最安水準に追随し、8月には遂に三菱UFJアセットもeMAXIS Slimの全世界株式を9月から同水準に引き下げると発表しました!

私はこの一連の動きを確かに安いけどカテゴリーはワールドだけだからなと眺めてコクサイの方針を変えるつもりはありませんでした。
しかし、Slimの値下げプレスリリースを見て全世界の中にも悪くない商品があることを思い出しました!
全世界のカテゴリーに興味がなかったのですっかり忘れていましたが、Slimシリーズには「全世界」のファンドが3つもあって、確かに「全世界株式(除く日本)」なんて名前のファンドもあったわ!

Slimが信託報酬0.5775%(税込)まで下げたのは野村や日興と競合するオルカンだけではなく全世界株式ファンド3兄弟なのです!
「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」とは名前の通りオルカンから日本だけを除外したファンドです。
つまり、先進国株式(コクサイ指数)と新興国株式(エマージング指数)をミックスしているだけのファンドです。

直近の月次レポートで確認すると、構成比は先進国88.5%・新興国11.5%となっています。
別にこのファンドを買わなくても、Slim先進国とSlim新興国をこのミックスで自分で買えば「全世界株式(除く日本)」になります。
マザーファンドは共通なので類似ではなく完全に同一商品となるのです!

しかしながら、自分でミックスした場合に加重平均した信託報酬は0.105%となるのに対して、「全世界(除く日本)」を一本で買えば信託報酬0.05775%となり約45%のディスカウントです!
Slim先進国株式一本と比べても約42%のディスカウントになります!
違いは新興国を約1割含むか?一切含まないか?だけ!(含む方がなんで激安になるねん!?)

バンガードのVTが経費率0.07%ですが、日本の全世界投信最安レベルの信託報酬0.05775%はそれを下回る正にワールドクラスの低コストです!?
Slimは総経費率も公開していますが、「全世界(除く日本)」の直近対象期間の「その他経費」比率は0.03584%です。
日本成分があってその分新興国比率も下がるオルカンの「その他経費」比率0.03193%よりは0.004%程上がりますが無視できるレベルであり充分低コストです。

よって、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」の想定総経費率は0.09359%になります。
SBI証券等の信託報酬販売会社分ポイント還元を考慮して更に0.0175%下がると考えれば、実質総経費率は0.076%まで下がります!
日本の投信でワールドだけが本家米国有名ETFのコストと対等に張り合えるワールドクラスまで下がってしまいました!?

日本を含むオルカンならコスト差だけでコクサイからの方針転換はしませんでしたが、「全世界(除く日本)」ならハードルが下がり妥協できる差異に収められそうです。
NISA枠の簿価1800万円を全て「全世界(除く日本)」で埋めるということはザックリで「eMAXIS Slim先進国株式」に1600万円、「eMAXIS Slim新興国株式」に200万円を自分で買い付けるのと同じことです。
コクサイ連動の先進国株インデックス投信1本だけで埋めた場合と異なるのは、エマージング指数連動を200万円分含むか含まないかの小さな話です!?
この違いだけでコストがほぼ半減します!(なんで新興国含めた方が安くなんねん?もう意味がわからない!)

私は新興国にアロケーションされるのが嫌なわけではなく、NISA枠内には出来れば新興国を含めたくなかっただけで、特定口座でも既にエマージング指数連動だけでこの程度は軽く持っている状態です。(何ならブラジルだけでも!?)
特定口座でエマージング指数連動を年間40万円程度減らして行けば帳尻を合わせられるし、この規模なら課税もある程度コントロール出来そうです。
(この帳尻で既存保有エマージング連動の信託報酬[0.1%-0.6%]を0.0575%に下げられる副次効果も大きい!)

NISA枠ならファンドの20年後存続可能性も高いことが大事なので、その点も確認します。
11月13日にSlimシリーズの合計純資産総額6兆円突破が発表されましたが、オルカンの1兆6千億円に対して「全世界(除く日本)」は3300億円と小さいように見えますが、14本あるシリーズ内では規模でオルカン2位に対して4位に付けているので心配無用です。
そもそもマザーファンドは同シリーズ内のオルカン(2位)や先進国(3位)や新興国(6位)と共通なので「全世界(除く日本)」(4位)だけが償還される事態は考えられないし、3兄弟というよりシリーズで一番不人気に見える純資産93億円の「全世界(3地域均等型)」でさえオルカンとはマザーファンドへの資金配分が異なるだけなのでお荷物にはならず償還する理由はないと思います。

信託報酬の大幅引き下げと新NISAでの資金流入により、遠くない将来には「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」も1兆円ファンドに育つはずです!

日本成分の有無だけでオルカンとこれだけ差が付くのはネーミングの悪さもあると思いますね!?
オールカントリーに対して、排他的な感じのする「全世界(除く日本)」ってのがね、略称も思い浮かばないし・・。
日本を除くMSCIコクサイ指数も本邦投資家のためにあるような指数で、投資し易い自国以外をまとめてパッケージ商品にするのは自然なこと。
「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」は日本人のための新興国をセットしたコクサイ指数的なオールカントリーですね!

ということで、コストを考慮した結果コクサイ連動で行く方針を改め、新NISAは成長投資枠を含めて「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」100%で埋める方針で行きます!
但し、新NISAでカテゴリーとしてはコクサイ指数連動の方がより良いと考えているので、コクサイ連動の信託報酬が0.5%台まで下がればその時点で乗り換える予定です。
その可能性は充分あると思いますが、年内にはそこまでの動きにはならないでしょう。

では、皆さんも新NISAで自分が納得できる良い選択をして下さい。
他人の言うことやることは関係ありません!
マイナス方向なら特定口座と同じ損失額でありNISAでやたらと舞い上がるのも禁物!
NISAでも特定口座でも怖い恐い株式投資は全てが自己責任であり、大損こいたところで金融庁も政府もわかった振りして親切に指南してくれる他人も誰も助けてはくれませんからね!?
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posted by 韋駄天太助 at 15:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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