また、特定口座で売却してその資金で同一か類似商品を購入して新NISAへ実質的にロールオーバーしたい人も多いでしょう。
この場合に売買タイミングを合わせることで移管に伴う価格変動リスクを避けられるし、価格変動を気にしないことで多額の資金でも一気に移管してNISA枠を埋められるメリットもあります。
でも、自由度の高い成長投資枠をロールオーバーで埋めてしまうのは勿体ないですね。
まず第一に移管先は制約が多くて融通の利かない「つみたて枠」を使えないかと考えるべきです!
この場合に問題は2つありますが、1つ目は商品が厳選された「つみたて枠」には移管すべき該当商品が存在しない場合。
でも、特定口座で金ETFを売ってNISAでS&P500投信を買う訳ではなく、米国市場に右へ倣えで動く世界の多くの株式なら天底や上下動は米国株指数に似た動きをするので売買タイミングを一致させて移管できます。
例えば、米国株指数(S&P500)・先進国株(コクサイ指数)・全世界・日本株指数の投信・ETFの間であれば、約定のタイミングを合わせれば移管元と先の商品が異なっても気にせず手動ロールオーバーできるでしょう。
2つ目の問題はつみたて枠では買いタイミングが積立日に制約されてしまうことですが、いやいやまさにその為につみたて枠をロールオーバー先にして潰してしまう訳です!
ロールオーバーは実質いつ行おうが大勢に影響はありません。
売買のタイミングがずれることで生じる価格変動を避けたいからロールオーバーする訳で、常に高く売って安く買える自信のある人はズレによる価格変動を徹底的に利用しましょう!
買いの積立日に合わせて売却を進めてロールオーバーをすることで「つみたて枠」の買いタイミング制約を形骸化させて非課税枠を埋められて、より自由な成長投資枠をロールオーバーなんかで埋めることなく有効活用できます。
仮に旧一般NISAから新NISAつみたて枠に同一商品で手動ロールオーバーする場合は積立額に一致する金額を同日に売却していけば課税なしの完璧なロールオーバーが可能です。
同一カテゴリーの類似商品、たとえばFunds-i新興国からeMAXIS Slim新興国に信託報酬を下げつつ移管する場合も金額を合わせておけば価格変動を避けたロールオーバーが可能。
カテゴリーを若干変えてSlim米国株からニッセイ先進国に移管する場合でも価格変動は避けられますね。
特定口座でも課税前の金額で合わせるなら完璧なロールオーバー、課税後でも概算で近い金額の移管は可能。
移管前がETFなら売買タイミングが若干ズレることもあるし1円単位では合わせられませんが、新NISAつみたて枠の類似投信に概算で移管することは可能です。
(個別株から投信だって難易度とズレは大きくなりますがロールオーバー可能は可能ですね!?)
ということで、積立嫌いがつみたて枠を捨てずに活用するためには、
(1)ボーナス設定でスポット買い枠化
(2)ロールオーバー先にして買いタイミング制約の形骸化
が有効ではないかと考えてみました。(私が実行するとは限らない)
旧つみたてNISAを使っている人は非課税期限もまだ先なのでロールオーバーする必要はないと思われますが、旧一般NISAは今年の年末から期限終了を迎えて2027年末で完全終了となるのでロールオーバー元としては最適です。
しかも簿価600万円は新NISAつみたて枠とも一致するので積立の制約を形骸化させてほぼほぼロールオーバーだけで埋めてしまい、なるべく成長投資枠はロールオーバーに使わず残しておく方法を考えるべきでしょう。
次回以降で旧一般NISAから新NISAつみたて枠に手動ロールオーバーする方法をより具体的に考えてみます!

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