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2024年02月22日

iFreeNextインド株インデックスが現物/先物のハイブリッド運用に進化!成績向上なるか?

インド株連動の低コストインデックス投信として先陣を切って人気を集める大和アセットの「iFreeNextインド株インデックス」の運用が実は大進化を遂げています!?

1月18日付けで昨年12月からインド株式現物の組み入れを開始したと発表しました!
設定来ほぼ100%先物運用で現物は組み入れていませんでしたが、純資産の充分な拡大により先物と現物を組み合わせた運用が可能と判断したようです。
では、何故先物運用を選択していたかと言えばインド市場特有の現物投資に掛かる高コストを回避するためですが、もちろん先物にも特有のロールオーバーコスト等が発生する訳で、ハイブリッド構成により両者のコストを抑えつつメリットを活かした運用を目指すということのようです。

インド市場においては先物と現物の投資で以下のようなメリット・デメリットがあるようです。
<売買時>
先物:比較的低コスト(ロールオーバーコストは別)
現物:売買手数料(固定額)が高い、ファンド内でも売却益に対して課税

<保有時>
先物:毎月ロールオーバーがありコスト発生、裁定取引があまり効かずに対象指数と乖離しやすい
現物:構成銘柄変更の際に売買コストと課税が発生

では、これらを踏まえてどう運用するのがベストか?
現物をファンド内で確実にバイアンドホールドできる割合に保つことでコストを抑制できると大和アセットは考えたようです。

何と言ってもインド株現物投資の最大デメリットはキャピタルゲイン課税(短期10%・長期15%)なので、当たり前ですが売らなければ避けられるコストなら売らなきゃいいと。
更には売却を避けることで高めの現物売買コストも片道だけで済むし、毎月発生する先物ロールコストも現物保有割合分に応じて下がる訳です。
資金流入と資金流出に対しては機動的に売買できてコストも低い先物で全て対応し現物には一切手を付けない。

上手くハイブリッド運用することで、対象指数との乖離を最小化しつつコストを抑制する
=先物100%運用時よりもパフォーマンスは確実によくなりファンド保有者が儲かるわけだから運用変更に文句はないだろ!
と私は理解しました!?

1月末の月次レポートを見ると現物約55%、先物約45%で運用しているようです。
12月末時点は確か現物を60%程組み入れていたと思うので、1月は新NISA等による急激な資金流入で先物が膨らみ気味となっている可能性もあるので、大和が何%程度をベストミックスと考えているかはもう少し先まで見ないとわからないですね。
現状では50-60%程度を現物でバイアンドホールドできる割合と考えているように思います。

非常に興味深い運用方法ですが、このような方法でコストを抑制しているインド投信やETFは他にあるのでしょうか?
アクティブファンドまで含めれば多数の銘柄がありますが、アクティブファンドで先物を何十%も組み入れたらアクティブ運用にならないのでやってなくてファンド内売却時にもキャピタルゲイン課税が(赤字でなければ)都度発生しているものと想像します。

今回の運用変更による好影響はベンチマークとの乖離縮小に現れて来るはずですがわかりにくいので、簡単に確認するには従来の大和と同じく先物100%で運用しているauAMやSMTAM、新しく開始してたぶん先物100%のeMAXIS等と今年1月以降の騰落率を比較するのが良いでしょう。
信託報酬は横並びなので現物組入れによる好影響分だけこれらのファンドをパフォーマンスで上回ることになり、それが確認できれば大和以外のファンドを選ぶ理由はあまりないことになります。

大和によれば、純資産が一定規模に育たないと現物/先物のハイブリッド運用は難しいので先を走るiFreeNextがますます有利になって差を拡大し兼ねません。
(信託報酬0.0x%の差を気にして、弟分の威を借るeMAXISという古びた看板だけに引き付けられる不勉強が多数派でなければ!?)

大和による現物/先物ハイブリッド運用への変更はチャレンジであり、どの道を行ってもコスト高となるインド単国にインデックス投資したい人にはかなりのビッグニュースだと思いますが、大和自体が大々的にはアピールせずに割とひっそり変更されています。
先陣を切った大和の「iFreeNextインド株インデックス」自体がまだ設定から1年経過していない段階で他ファンドとの優劣比較も難しいのですが、これまでの運用実績と今回の運用変更によりインド株インデックスファンドの個人的な推しは今のところ大和一択と言わざるを得ません。

SBI証券においては大和より売れている専売の「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス」にも頑張って欲しいところですが、ETFを組み入れるだけではファンドでコスト抑制に努力できることはほぼ皆無であり、今のところ大和にパフォーマンスで負けているのもETF内の現物投資による避けられないキャピタルゲイン課税による影響が小さくないのでしょうね。

まだインドのインデックス投信の競争は始まったばかりなので見守りつつ、大和「iFreeNextインド株インデックス」のチャレンジングな現物/先物ハイブリッド運用によるパフォーマンス向上に期待します!
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posted by 韋駄天太助 at 15:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 全般共通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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