そもそも私が旧NISAからSBI証券を利用していた最大の理由は投信マイレージサービスですが、信託報酬の低廉化が進んだ現在はそれに応じた還元も小さくなっているので魅力は低下しています。
特に私の場合はNISA口座で低信託報酬のeMAXIS Slim全世界株(除く日本)を成長投資枠も含めて購入していく予定なので、ポイント付与率は保有額に対して年間0.0175%に過ぎません。
カード積立購入時の0.5%還元を維持した場合に、保有で同還元ポイントを得るには28年ホールドが必要になります。(基準価額の変動を考慮しない場合)
ということは、20年後に維持されているかもわからない投信残高に対する付与ポイントに拘るよりも、当面は確実に貰えるカード積立還元の0.X%の違いに拘った方が良いですね!?
私は既にau PAYカードを保有しているのでauカブコム証券にNISA移管してカード積立すれば確実に1%還元がなされます。
一方、投信残高ポイントはSlim全世界の場合でSBI証券の0.0175%還元からカブコムの0.005%還元に下がります。
このケースでNISA口座に対するポイント還元の損得を比較してみます。
(現実にはありえない前提ですが、計算上面倒なので基準価額は未来も不変とします。)
0.5%(SBI積立還元)+0.0175%(SBI残高還元)xY(年)=1%(au積立還元)+ 0.005%(au残高還元)xY(年)
まずはNISAつみたて枠だけの損得を考えた場合に両者のポイント還元が一致する年数を求めると、Y=40年となります。
つまり、つみたてNISA枠のslim全世界に対するポイント還元でSBI証券がカブコムを上回るのは40年以上保有した場合になります!
(もちろん基準価額の上昇を期待して保有している訳で40年後も今の基準価額と同じ前提がありえないので現実の逆転はもっと早いはずですが、正確にやりたいなら期待リターン(%)を設定して計算して下さい。)
しかし、この年数はつみたて枠だけの損得であり、成長投資枠だけSBI証券に残すことはできないので、NISA枠をSBIからカブコムに移管すれば成長投資枠の残高ポイントも減じるというデメリットがあります。
これを考慮するとNISA枠全体はつみたて枠の3倍なので計算式は省略しますが、年数は1/3に短縮されて13.3年以上保有すればSBI証券の方がおトク(カブコム移管は損)になります。
また、この比較は三井住友カードで1年間10万円以上利用して積立還元0.5%を確保することが前提なので、カード利用せずにつみたて還元率0%の場合を基準に考えれば、26.6年以上保有ならSBI証券の方がおトク(カブコム移管は損)になります。
前述の通り、基準価額が変動しない前提での年数なので現実はもっと短くなることが期待されるので、個人的には移管がトクとは言い切れません。
例えば、始点の基準価額が10000円で終点が30000円となるケースを考えるとわかり易いのですが、均等右肩上がりなら保有期間の平均基準価額は20000円になるので、このケースでは上述の分岐点となる保有年数は全て半減となります。
保有期間が10年以上スパンなら基準価額3倍は非現実的でもありませんからね。
(例えば、年間騰落率が△7%なら約16年後、△5%で見ても23年後には3倍になる。)
移管すると2つの証券会社にNISA口座が分かれてしまうことを気にする人も多いようですが、個人的にはWeb上のデータから基準価額を引っ張りExcelにまとめて損益管理する(=証券会社にログインして基準価額や損益を確認しない)ので特に問題にはなりません。
また、NISAを置いているからメイン証券とも限らず、資産の分散という観点からはむしろNISA口座をカブコムに移した方が良いとも言えます。
カブコムに移管する際少しデメリットになるかなと思うことは売却注文が口数指定のみになることですが、何万円単位でキッチリ売りたいというニーズもないので基準価額から逆算して口数指定で売って多少ズレてもまあ許容範囲ではあります。
シミュレーション結果としては移管によるポイント還元損得はとても微妙・・。
来年以降分のNISA枠に関して移管できるのは今年10月以降の手続きとなるので今決める必要もありません。
今のところSBI証券でNISA継続かなと思いますが、選択肢としてはノーマルカードで無条件1%積立還元のauカブコム証券への移管も残しておきます!

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