信託報酬0.385%(税込)は同種のインデックスファンドと比べて最安レベルではありませんが充分に低廉なコストであり、同じくNifty50先物で運用する野村ETFのNEXT FUNDSは信託報酬1.045%(税込)で高止まりしているので、ファンドよりETFを選好する場合は有力な選択肢になりそうです。
しばらくは様子見しても良いですが、特に問題がなさそうなら信託報酬0.7%近いコスト差は無視できず、野村よりiシェアーズを選好した方が良さそうですね。
今となっては驚くほどの高コストとなっているのに動きを見せない野村インドETFの信託報酬引き下げ対抗も期待したいですね。
iシェアーズのインドと言えば、SBIと組んで「SBI・i シェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」の投資対象となるETFを香港で運用していますが、こちらはBSE SENSEX指数連動です。
これがSBI証券単独販売にもかかわらず9カ月足らずで純資産が500億円を越えており、SBIがiシェアーズのETFにそのまま資金を流してくれる訳で「日本のインド」は美味しいと判断したのか、ETFを日本に重複上場させれば良さそうなものをSBIに配慮かつ充分な資金が集まるのに重複の必要はなく、ファンドでは過当競争気味だがETFではバカ高い野村しか競合のないNifty50先物連動で「日本のインド」における更なるパイ拡大を狙ったと言ったところでしょうか?
これだけ次々にインド株関連商品が出て来るのも好調なインド株市場があってこそですが、久しぶりにインドの新興国らしいジェットコースター相場が来ましたね!?
今週初めには総選挙でモディ首相率いる与党連合が圧勝するとの観測でBSE SENSEX指数が△3.4%上昇して史上最高値を更新しました。
ところが、翌日には与党連合が過半数は確保するもののモディ率いるインド人民党(BJP)だけで過半数という当初の予想が裏切られて大苦戦が伝えられると一時8%下落して終値でも▲5.7%の急落となりました。
翌営業日は悲観し過ぎの修正で一転△3.2%の上昇となり、更に翌営業日も△0.9%の上昇で落ち着きを取り戻しました。
結局、最高値の更新は選挙結果の見込み違いによる一瞬だけのまぼろしに終わりましたが、乱高下の往って来いで開票前の水準に戻っただけで悲観に染まっている訳ではありません。
インド株と長く付き合っている身としてはこの程度の暴れん坊乱高下はインド市場の日常だったはずですが、特にコロナショック後は暴落なしの安定した右肩上がりで先進国みたいな値動きでインドもツマラナイ大人になっちまったな!?
まあでも、この乱高下で伸るか反るかの分岐点にあり、3期目のモディが安定した連立政権を作って政策運営を行えないと判断すれば市場に悲観と失望が広がりかねませんね。
しばらくはインド株価が政局に左右される可能性が高そうですが、長期的には有望な市場であることも簡単には揺らがないとも思いますけど、さて?
